投機的なビットコインを日経平均と組み合わせて「安全資産」にする方法=吉田繁治

今のビットコインはバブルなのか、それは誰にもわかりません。しかし、投資(投機)するときの基準は作れます。分散投資のポートフォリオ理論の応用です。(『ビジネス知識源プレミアム』吉田繁治)

※本記事は有料メルマガ『ビジネス知識源プレミアム』2017年12月31日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

「ビットコインに賭けたい、でもリスクは抑えたい」人向きの手法

バブルは人の心理が作り出す

習慣で年末特番を録画しましたが、あとで見るのは少ない。TVには、時間を共有するリアルタイムの情報価値があるからでしょうか。経済には、後で判断すれば、資産や金融商品の価格が経済合理性をはるかに超えるバブルがあります。しかし、経済学には、まだ定説となるバブルと崩壊への理論がない

バブルは、経済学の方法である価格合理性の領域ではなく、位相の違う、人の心理によるものだからでしょう。理性的ではなく感情的です。感情の経済学としては「行動経済学」が試行されています。

ビットコインが、200万円や破格に思える1000万円を超えても、それがバブルという基準はない。逆に、今のビットコイン価格がバブルというも、感情的な判断です。

ボラティリティを利用したポートフォリオ

ただし、今の価格のビットコインに投資(投機)するときは、基準を作ることができます。分散投資のポートフォリオ理論の応用です。

【価格変動幅を示すボラティリティ】

ビットコインの、過去の価格変動幅であるヒストリカル・ボラティリティ(価格変動幅÷平均価格)は、現在、1日当たりで5%から7%程度です。真ん中をとって6%としましょう。
※参考:https://www.buybitcoinworldwide.com/ja/volatility/

これは例えば、今日の価格153万円に対し、明日は上下に6%(144万円~162万円)の幅以内となる確率が、68%(3分の2程度)という意味です。つまり、1日の変動幅は、9.18万円程度と見ていい。これは、統計学的な標準偏差の、数理的な性質からきています。

【日経平均(株価指数)】

一方、日経平均の12月のボラティリィティは、1%です(年間では16%)。今、日経平均が2万2764円とすると、明日の同時刻は、上下1%の幅(2万2254円~2万2992円)以内となる確率は68%(3分の2程度)と言えます。変動幅は、227円です。3日のうち2日は、この227円以内の変動という意味になります。227円以内の動きが68%ということです。
※参考:https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/index/profile?idx=nk225vi

1日のボラティリティを1年に延長するには、市場の開場日の250日の平方根(√250≒16)をかけます。逆に、1年のボラティリティ(=標準偏差)を、1日の変動幅に短縮するときは16で割ります。これは、「分散の加法性の定理」から来ています。

数理的な証明の説明をしようとすると難解なので、ご勘弁ください。工業や建設では、合わせ板の、1枚の誤差と100枚重ねたときの寸法誤差で使う原理です。

われわれが、金融商品の短期価格(3か月以内)を予想するときは、この方法しかない。

3か月以上なら、

  1. 企業利益予想
  2. 景気予想
  3. 円価格予想
  4. ヘッジファンドの買い予想

などが、日経平均のような、株価指数の予想のファンダメンタルズの要素に加わります(※注:個別株は別です)。

【金価格】

金価格(円建て)は、日経平均より、3倍高いボラティリティであり、1日平均が3%くらいです。現在価格の、1グラム4685円に対し、1日当たり141円変動する確率が、68%ということです。
※参考:http://www.dai-ichi.co.jp/market/dvi.asp

ビットコインは投機的過ぎて投資できないということはないのです。以上から、ボラティリティを一定にした投資のポートフォリオを作ることができます。

Next: 「等しいリスク」でビットコイン、日経平均、金に分散投資する方法

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