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アピリッツ、上期売上は好調も受注拡大を優先し減益 安定事業を軸に自社ゲーム事業のさらなる利益拡大へ

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2021年9月14日に動画にて公開された、株式会社アピリッツ2022年1月期第2四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

はじめに

和田順児氏:株式会社アピリッツ代表取締役社長の和田でございます。本日は、2022年1月期第2四半期の決算説明を行います。

はじめに、株主のみなさまにおかれましては、平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。当社は、9月14日に決算短信を発表しています。現在、新型コロナウイルス感染症が収束しない状況のため、対面での決算説明会は開催しない方針です。今回は、決算説明会資料および動画をIRページに掲載することで代替とします。

双方向での質疑応答が行えないため、質問などがある場合は、大変お手数ですが、弊社IR担当者へご連絡いただきますようお願い申し上げます。後日、2021年9月25日に個人投資家向けウェビナーを開催します。ご案内は弊社ホームページでの開示をお待ちください。

会社概要①

それでは、決算説明会を行います。本日は事業内容、2022年1月期第2四半期業績ハイライト、今後の成長戦略に関するトピックスについて、ご説明します。

まず、事業内容です。当社は「セカイに愛されるインターネットサービスをつくり続ける」というMissionを掲げ、事業を行っています。

会社概要②

「Webソリューション事業」「オンラインゲーム事業」という2つの事業セグメントがあります。

会社概要③

設立は、2000年7月です。従業員数は正社員のみですと、2021年7月末時点で451名です。財務指標は、昨年の売上高で38.8億円、純利益で1.2億円です。

事業内容・Webソリューション事業①

それぞれの事業の説明です。まず、Webソリューション事業です。当社は、クライアント企業のWebシステム開発を行っています。「戦略・企画のコンサルティング」から「システムの開発・保守」までを一気通貫で内製し、サポートすることが特徴の1つです。

事業内容・Webソリューション事業②

他社との比較をスライドに図解しました。上場している企業は、デザイン専門、データ活用専門、クラウド専門などにわかれています。そのような企業と当社の違いは、複合的にいろいろなサービスを行っているところです。

事業内容・Webソリューション事業③

Webソリューション事業は、売上高における顧客の継続率が非常に高いという特徴があります。

事業内容・Webソリューション事業④

単にシステム開発をゼロから行うだけでなく、AWSや当社が持っているSaaSプロダクトの併用により、生産性と俊敏性を向上させながらプロジェクトを回すことが特徴となります。

事業内容・Webソリューション事業 22期トピックス①

導入実績です。東急百貨店さまとは5年間にわたり、EC通販事業の売上増加に向けた、マーケティング・データ活用体制の構築にて協業しています。

事業内容・Webソリューション事業 22期トピックス②

そのほかの事例です。ニッコーさまのクラウド環境での文書のデジタル化や、カラーズさまのリアル店舗サービスのオンライン診断とサブスクモデルでのEC化、アイスタイルさまのリアルライブ音源の超高音質とオンデマンドライブ配信のEC化などをお手伝いしています。

事業内容・オンラインゲーム事業①

続いて、オンラインゲーム事業です。オリジナルタイトルによる「自社ゲーム開発」、受託開発や他社が開発したゲームタイトルの運営移管といった「パートナーゲーム開発」、そして「クリエイター人材派遣」の3つのビジネスを行っています。

事業内容・オンラインゲーム事業②

オンラインゲーム事業では、「自社ゲーム開発」「パートナーゲーム開発」「クリエイター人材派遣」の3つの事業で、人的リソースを有効活用して回しています。

事業内容・オンラインゲーム事業 22期トピックス

22期におけるトピックスです。現状、ゲーム開発のパイプラインは3本、運営のパイプラインは8本という状況です。

2022年1月期第2四半期累計・業績ハイライト

上半期の業績です。売上は好調で、今後の成長もプラスの予想です。しかし、今回はプロジェクトマネジメントにおいて管理体制に苦しんだため、当期純利益については昨対比、予算比ともに減益となっている状況です。

売上高は、今回はオンラインゲーム事業、Webソリューション事業ともに好調で、昨対比、予算比を上回っています。売上原価については、両事業ともに苦しんでいる状況です。

Webソリューション事業については外注費の増加、オンラインゲーム事業についてもタイトルの運営移管の費用として一時的な外注費の増加がそれぞれ起因し、営業利益は減少となっています。

2022年1月期第2四半期累計・業績ハイライト Webソリューション事業(売上)

それぞれの事業の売上および原価の構成についてご説明します。

こちらのスライドはWebソリューション事業の売上の推移です。今上半期は10億2,800万円の売上高で、昨年上半期との対比では約16パーセント増、前年の四半期対比でも約13パーセント増と、営業面、売上面ともに好調に伸びています。

2022年1月期第2四半期累計・業績ハイライト Webソリューション事業(原価)

しかし、先ほどお伝えしたとおり、プロジェクトを回すことに少々苦労したため、原価が増大している状況です。スライドのグラフでお示ししているように、特に外注費が伸長しています。売上原価総計では、今上半期については7億3,300万円、昨年との対比で約29パーセント増となっています。そのうち外注費は、昨年上半期の9,500万円から、今上半期は1億7,100万円まで増加しています。

今回の外注費の増加については、いくつかの要因があります。具体的には、コロナ禍による在宅勤務が増えたためプロジェクトを回すのに苦労したこと、また、想定よりも新しい案件が増え、そちらへの人員の配置に苦労したことにより、外注費が増加しています。

2022年1月期第2四半期累計・業績ハイライト オンラインゲーム事業(売上)

オンラインゲーム事業です。売上高はこちらも伸長しており、今上半期は11億8,700万円と、昨年の上半期との対比では16パーセント増となっています。『けものフレンズ3』の運営移管により、売上が上がっている状況です。

2022年1月期第2四半期累計・業績ハイライト オンラインゲーム事業(原価)

オンラインゲーム事業の原価についてです。上半期は外注費の増大が利益を圧迫した要因になっています。通常、四半期で3,000万円くらいの外注費が、今回の第2四半期では1億5,900万円と、非常に増えています。

今回は当社にとってかなり大型の運営移管だったため、当初の工数の予測が甘く、一時的に外注費が必要だったことが要因として挙げられます。また、完全運営移管が8月以降だったのですが、それまでのあいだ、当社側が単独でコストコントロールを行うことが難しい状況にありました。

コントロールしきれない部分があったということで、一時的に第2四半期は外注費が増える状況になっています。

2022年1月期第2四半期累計・貸借対照表

貸借対照表です。オンラインゲーム事業における『けものフレンズ3』の運営移管の費用による現預金の減少はあるものの、財務指標は安定しています。

2022年1月期第2四半期・社員数推移

社員数の推移です。第2四半期終了時点で、臨時雇用者を含めて518名ということで、順調に増えています。

2022年1月期第2四半期累計期間 業績予想修正

業績予想の修正についてご説明します。最近の業績動向を踏まえ、9月10日に業績予想の修正を行っています。

前回の発表では売上高が20億3,200万円、今回の修正予想では22億1,600万円です。営業利益が、前回の予想では6,700万円で、今回は1,300万円です。当期純利益が前回の予想では4,200万円で、今回は2,500万円の損失になっています。

当期純利益については、新作ゲームの減損があり、そちらで当期純利益が低減しているという状況になっています。

2022年1月期 全社通期業績予想修正

通期業績予想の修正です。通期についても、売上高は営業的には比較的好調で、業績予想とほぼ同等という予想を立てています。コストコントロールを引き続き行っていくものの、Webソリューション事業は第3四半期までコストコントロールがやや難しいと考えています。

オンラインゲーム事業は上半期に続き、外注費を中心にコストコントロールを行っていきますが、今期に関しては達成できるところまで至っておりません。業績予想としては、営業利益で8,600万円、当期純利益で2,500万円という予想を立てています。

今後の成長戦略に関するトピックス Webソリューション事業①

今後の成長戦略に関するトピックスについてご説明します。Webソリューション事業は、引き続き営業面は好調です。DX化やEC化のニーズがともに堅調に増えているという状況です。

今後の成長戦略に関するトピックス Webソリューション事業②

実際に問い合わせ数も増えてきています。

今後の成長戦略に関するトピックス Webソリューション事業③

顧客の単価も、四半期ごとに増えてきています。第2四半期終了時点では、平均顧客単価が1クライアントあたり360万円になってきています。

オンラインゲーム事業においてさらなる事業拡大を見据えてM&Aを実施

オンラインゲーム事業でさらなる事業拡大を見据え、M&Aの実施を検討しています。特に海外事業について、見識のある方を執行役員として招聘し、さらに伸ばしていくということを考えています。

今後の成長戦略に関するトピックス オンラインゲーム事業①

オンラインゲーム事業に関するトピックスです。8月から『けものフレンズ3』の運営主体をアピリッツに完全に変更しています。コストコントロールを行いながら、事業拡大することを考えています。

今後の成長戦略に関するトピックス オンラインゲーム事業②

2022年のサービス開始に向けて、当社のオリジナルタイトルを新しく開発し始めています。

今後の成長戦略に関するトピックス 事業成長イメージ

今後の成長戦略に関する成長イメージということで、スライドに図をお示ししています。当社として安定事業と位置付けているものが、Webソリューション事業、パートナーゲーム開発事業、クリエイターの派遣事業です。これらは安定事業として、継続して伸びていくだろうと考えています。その上に少しボラティリティーの高い自社ゲーム事業を乗せていきます。

さらに、今期から海外展開ということで、オンラインゲームの海外事業の売上を乗せていきます。Webソリューション事業については、M&Aなどによる規模拡大を継続的に行っていくという予定で動いています。

今後の成長戦略に関するトピックス①

資本政策です。2021年9月30日を基準日として「1対3」の株式分割を実施します。

今後の成長戦略に関するトピックス②

ESGの取り組み状況についてです。当社コーポレートサイトにて「サステナブル」として、開示を始めています。ご説明は以上です。今後ともアピリッツをよろしくお願いいたします。

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