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日大背任事件「モリカケ桜」超えも。選挙後の岸田政権に“アベ友”爆弾炸裂=原彰宏

井ノ口容疑者を強引に理事にさせた田中理事長

田中理事長と井ノ口理事の間柄はかなり特別です。

このことは、今回の事件の舞台となった関連会社「日本大学事業部」が立ち上がる2012年ごろ、井ノ口容疑者は理事長の「特別補佐」の肩書で、日大事業部の自動販売機事業などを手掛け始めたころ、異例の登用に学内では反対意見もあったものを、田中理事長は「俺が決めた」と一蹴し、2017年には日大の理事に就任し、大学中枢にも食い込んでいったことで伺えると思います。

この井ノ口容疑者は、2018年5月に日大アメフト部が関西学院大学の選手に対して「悪質タックル」を行った際に、隠蔽に関与した疑いで一度理事を退任しています。それにもかかわらず、2020年9月には理事に復帰しています。

その井ノ口容疑者に田中理事長につないでもらった薮本容疑者は、田中理事長とも交流を深め、田中理事長が副会長を務める日本相撲連盟の副会長に就任したほか、日大関連の事業にも関わっていったとみられています。

一連の問題に、田中理事長が関与している可能性を疑うのは当然でしょう。

薮本容疑者が理事「錦秀会」の経営は火の車?

今回のお金の流れに関する絵を書いたのは薮本容疑者のようですが、どうやら薮本容疑者が理事を勤める関西の医療法人「錦秀会」の経営があまりうまくいっていないという話があります。

大阪の7病院のほか介護老人保健施設や医療コンサルを抱え、グループ全体では約5,800床を誇る関西屈指の医療法人の理事長ですが、私生活は派手で、夜の北新地では有名で、フェラーリ愛好家でも知られるそうです。

病院経営が火の車で、資金繰りに苦慮していることからのスキームではないかという話もあります。

日刊ゲンダイの記事には、薮本容疑者の医療法人系列病院の大規模改修工事に必要な資金融資をメガバンクに申し込んだところ、条件に「理事長解任」を突きつけられたことで、今回のスキームに至ったのではと指摘しています。

今では肩書が“前”理事長ですので、理事長を辞任していることになります。

日大から流出した2億2,000万円は、昨年8月上旬に医療コンサルティング会社に振り込まれ、経理上は会社の売り上げとして計上した後に、約1億円が配当金として薮本容疑者に支払われたとのことです。

この1億円は、籔本容疑者の口座に移されてクレジットカードの支払いなどに、残りは医薬品関連会社の役員報酬などに充てられたということまで調べられています。

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