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なぜ親の介護を家族がやると不幸になるのか?介護保険サービスをフル活用して「お金で解決」するのが正解なワケ=午堂登紀雄

施設に入って介護を受ける場合、自己負担額はどうなる?

介護保険サービスのうち、「施設サービス」は「介護保険施設」へ入居することを指します。

「介護保険施設」は自治体などの公的機関が運営する介護施設で、「特別養護老人ホーム(特養)」「介護老人保健施設(老健)」「介護療養型医療施設」「介護医療院」があります。

要介護3以上の方が入居できる特別養護老人ホームは、公的機関が運営していることから費用が安く人気があるため、待機者数が多いなどといった課題があります。

しかし、重介護にも対応してくれることから、長期の入居が可能というメリットもあります。

「介護老人保健施設」は、専門スタッフによる医療ケアやリハビリなどを通じて要介護高齢者、在宅復帰することを目的とした施設。

「介護療養型医療施設」は医療法人が運営しているため医療機関という位置づけで、常時医療管理が必要な方に医療ケアやリハビリを行います。

そして、2018年度の改正で新たに創設された「介護医療院」は長期療養のための医療機能を基本に、生活施設の機能(介護)を備えているのが特徴となっています。

「特定施設入居者生活介護」の指定を受けている施設では、民間が運営している場合でも、要介護認定の段階別に毎月定額で介護保険サービスを受けることができます。

該当する施設は、介護付き有料老人ホームや一部のサービス付き高齢者向け住宅・軽費老人ホームなど。

有料老人ホームで「介護付き」を名乗れるのはこの指定を受けている施設のみです。それ以外は「住宅型」「健康型」に分類されることになります。

ただ、特定施設入居者生活介護ではない場合でも、外部の事業者と個別に契約することで介護サービスを利用できるケースがあります。

介護サービスの自己負担額

介護サービスは、収入などに合わせて自己負担額(1~3割)が決まっています。

要介護度別に支給限度額が設けられており、この額を超えて介護サービスを利用する場合には、自己負担割合が10割、つまり全額自己負担となります。

そのため、限度額を超えて介護保険サービスを増やした場合には、それだけ介護費用が高額になるので注意が必要です。

在宅介護の場合の、要介護度別の自己負担限度額は以下の通りです。ちょっと見づらいですが…。

在宅(居宅)サービス の 自己負担限度額

特定施設入居者生活介護の特徴は、要介護認定ごとに介護サービスの自己負担額が毎月定額(1日あたりの額が定まっている)であるということ。どれだけサービスを利用しても、介護費用が上がることはありません。

特定施設入居者生活介護は、介護保険サービスの一種。要介護1以上の認定を受けた方を対象に、食事・入浴・排泄の介助、機能訓練などのサービスを提供しています。

特定施設入居者生活介護には、介護付き有料老人ホームのほか、サービス付き高齢者向け住宅やケアハウスの指定を受けている施設があります。

ただ、特定施設入居者生活介護として指定されている施設は、介護保険法で定められている人員配置基準、設備基準、運営基準を満たしている施設だけという規定があります。

有料老人ホームでは「介護付き有料老人ホーム」だけが該当します。

Next: サービスを受けるまでの流れは?要介護になったときの現実的な解決策

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