エコノミークラスの機内食が140万食も売れたワケ
実は、彼らが実際に売っているのは“非日常”です。
お家で機内食を食べながら、これから外国へ旅立つ様子を夢想したり、もしくは以前、旅行に行った時のことを思い出したりしたいのかもしれません。
海外との自由な行き来ができなくなった今、おうち機内食は、一種のエンタメとなっているのです。
ユーザーの反響の良さに、最近、国際線ビジネスクラスの機内食も売り出され、こちらも売れ行きは上々だということです。ビジネスクラスの機内食も“非日常”を売っていますが、エコノミークラスのとは少し意味合いが違います。
おそらく購入者は、普段、乗ることのできないビジネスクラスをあたかも利用しているかのような気分に浸りたいから、購入しているのでしょう。
随所に工夫が施されたANAの新アプリ
機内食のほかにも、注目される新サービスがあります。
ANAが提供している「ANA Pocket」というアプリです。
このアプリは、携帯にダウンロードして常時起動させると、行動履歴を元にポイントを付与する、というサービスです。
航空会社が行っているポイントサービスを「マイレージ」と言いますが、私が知人にリサーチしたところ、ビジネスで移動機会が多いマイレージ会員は、少なくない確率で、このANA Pocketをダウンロードしていました。
ANAは、もともと「移動」を売っているビジネスです。その“移動”つながりで、移動距離や移動手段に応じてポイントが貯まる、というのがANA Pocketの概要です。
移動手段は飛行機でなくても、徒歩や車でもOKです。移動する度に勝手にポイントが貯まり、500ポイントが貯まるごとに1回ガチャが回せます。プランに応じて、デジタルギフト券やANA SKYコイン、マイルなどが当たるというものです。
基本プランは無料で、マイレージ会員でなくても利用が可能です。