Amazonは2022年度1Q決算で6年半ぶりの赤字を発表、株価は−14%もの大暴落となりました。売上高は増収ではあるものの、前年同期比は+7%と一桁の成長率に止まっています。ついにAmazonの成長神話が崩れたのでしょうか?今回の記事では、その要因に加え、Amazonの収益構造と今後の勝ち筋についても詳しく解説します。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
(筆者注:この記事はMihoさんとの共同制作です。)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2022年5月10日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
AppGrooves / SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。
Q. Amazon株価が06年以来の大暴落、利益を支える生命線と今後の勝ち筋とは?
2022年4月28日(現地時間EDT)にAmazonは、2022年度1Q(2022年1月~3月)で、6年半ぶりとなる赤字決算を発表しました。売上高は増収ではあるものの、前年同期比は+7%と一桁の成長率に止まっています。
決算発表後、Amazonの株価は14%下落し、1日で約$200B(約20兆円)もの時価総額が吹き飛んでしまいました。この大暴落の背景には、単に赤字決算となったことだけではなく、いくつかの要因があります。
今回の記事では、その要因に加え、Amazonの収益構造と今後の勝ち筋についても詳しく解説します。
Amazonの株価は14%下落、2006年以来の大暴落に
上記はAmazonの決算発表後の株価推移です。4月28日は$2,891で取引を終えたあと、決算が発表されると、時間外取引で$2,479まで下落しました。つまり14%の大暴落で、これは2006年7月以来の下げ幅となりました。
時価総額に換算すると、約$200B(約20兆円)を1日で失ったことになります。この大暴落はどのような理由で起こったのでしょうか。
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