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始まった日米株価「崩壊」、個人投資家はどう投資すべきか?元外資系レジェンズから4つの助言

ナスダック下落はリーマンショック以来。シートベルト着用を

ナスダック総合指数は4月に月間で13%下げました。月間の下落率は08年10月(18%下落)のリーマンショック以来の下げ幅です。

主力銘柄「GAFAM+T」の下げ幅も厳しく、月間で、アマゾン24%、テスラ19%、アルファベット18%、マイクロソフト10%、メタ10%、アップル10%下げました。

「GAFAM+T」は多くの成長株ファンドに組み入れられている銘柄です。世界中の投資資金が買っています。日本からも21年には米国成長株を中心とした海外株ファンドに10兆円規模の大量買いが入りました。もし、これが解約ラッシュで逆回転しはじめたら、底は深くなる可能性があるのです。バブル崩壊時はいつも来た道なのです。

2000年以降でナスダック総合指数が月間10%以上下げたのは15回だけ。10回がITバブル崩壊時、3回がリーマンショック時、1回がコロナショック時です。

今回は、名前こそついていませんが、普通じゃない下げ、つまり「コロナバブル崩壊」で連発する可能性もあるのです。

<ナスダックが月間10%以上下落した月(2000年以降)>

★ITバブル崩壊時
2000年4月 16%
2000年5月 12%
2000年9月 13%
2000年11月 23%
2001年2月 22%
2001年3月 14%
2001年8月 11%
2001年9月 17%
2002年2月 10%
2002年9月 11%

★リーマンショック
2008年9月 12%
2008年10月 18%
2008年11月 11%

★コロナショック
2020年3月 10%

★今回
2022年4月 13%

ITバブル崩壊時はアップル、アマゾンですら7~8割下落

ITバブル崩壊時のアップルは、ITバブルが崩壊した2000年には7割も下落します。崩壊後に底打ちするのは3年後の2003年。2000年高値を更新するには2005年まで5年かかります。

アマゾンはITバブル崩壊で2000年に8割下げます。1年後には崩壊後の安値をつけますが、1999年高値を回復するのは2009年。10年かかります。

確かに、アップル、アマゾンを20年持ち続ければとんでもない資産になりました。しかし、7~8割下げて、戻るのに5年~10年かかる銘柄を持ち続けるようなグリップのある投資家はそれほどいないでしょう。戻ったらヤレヤレの売りを出してしまうのが普通の投資家です。

アドバイス1:損失の拡大を防ぐことがプライオリティ

コロナショックのように株価はすぐに戻る可能性はあります。しかし、世界中が過去最高の金融緩和、過去最高級の財投をしたコロナショック後とは環境が違いすぎます。金利上昇、インフレ、景気後退懸念という今の環境では、株式市場がV字で戻るという想定は少し甘いかもしれません。

一番大事なのは大切な自分の資産を守ること。損失を許容範囲でとめておくこと。取り返せる損なら、相場が明確に底打ちしてから参入しても取り返すチャンスがあります。

相場崩壊時はどん底をつかもうと思わないこと。「落ちてるナイフはつかむな」という格言は、ナイフをつかもうとして退場した人が多いからでしょう。崩壊時に、中途半端なナンピン、押し目買いはしないほうがいいでしょう。

レバレッジを掛けたポジションは縮小。ロスカットは自分の決めた範囲、もしくは普段より早くロスカットして、損をしなければ勝ちというくらいの心を持つほうが精神的にもおすすめです。

超短期では、空売りを活用すべきかもしれません。通常、株価の上昇時はユックリ、下落時は急落ということが多いので、短期売買に徹するのならショートは有効です。

Next: 景気後退時でも業績が落ちない業種は?長期の積立投資は継続を

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