高配当株投資の進め方
次に、具体的に高配当株投資の進め方を説明します。
1つの例ですが、人生スパンで考えたときに、働いているときは普段の生活費等は給与からまかなえている状態だと思います。そこから余ったお金を、高配当株に投資していきます。
考え方としては貯株ですね。貯金はなく、貯株ということでどんどん株に入れていきます。
すると高配当の原資が増えて、毎年4%、5%の果実を得ることができます。そしてこの果実を使うのではなく、さらに高配当株に投資すれば元本がさらに増えますよね。
こうして、いわゆる複利効果を得て、どんどん金の成る木が育っていくと考えられます。
金のなる木を育てて、余裕のある老後を
我々が老後を迎えた際に、育ててきた金のなる木から、今度は自分に年金として毎年毎年配当が入ってきます。
老後はお金を使うフェーズに入るでしょうから、金の成る木があれば、配当をいくら使っても元本は減りません。するとかなり余裕がある老後を送ることができるんです。
例えば1億円を貯株したとして、そのうち配当で4%の利回りを得続けられたとしたら年間400万円、税引き後で320万円程度得られるわけです。
年金プラスの320万円があれば、まあまあ余裕のある生活ができるのではないでしょうか。
このように、人生スパンまで考えていくのもありだと考えます。もちろん色んなやり方がありますが、これが王道のやり方ではないかと思います。
高配当株投資のデメリット
しかし、実は良い話ばかりではないのが高配当株投資です。物事には裏表があるように、ネガティブな話はもちろんあります。
後ほど具体的な銘柄も紹介しますが、実は高配当と低成長というのはかなりニアリーイコールなところがあるんです。
高配当=低成長
成長している企業の株はどんどん買われますから、株価が上がっていきますよね。逆に、ずっと配当利回りが高い株というのは株価がずっと低いということですから、その企業の成長が期待されていません。
だから買われることはなく、正直、株価は上がらないものだと思ってもらった方がいいです。
さらに、配当が多いというのは内部の成長性が低い企業に多いとも言えます。
なぜなら、成長している企業だったら稼いだお金を次の事業に投じて、より成長しようとしますよね。ところが、そういったことを考えていない企業が、今残ったお金を配当でどんどん出しています。
従って、高配当銘柄は内部の環境としての成長性が低い企業に多いということが挙げられます。
突然死の可能性も
また2番目に、突然死の可能性が挙げられます。
先程述べました通り、成長性がないだけならいいですが、衰退産業というのはある日突然なくなってしまうケースがあります。
例えば、カメラフィルム業界で考えてみましょう。今までフィルムの写真を撮っていたときに、急にデジタルカメラのようなものが出てくるとフィルムは必要なくなるため、フィルムメーカーはダメになってしまいますよね。そういった可能性をはらんでいる業界でもあります。
そうなると、急な業績の悪化でいよいよ配当を払う余裕も無くなってきます。
将来の成長性がなくて、配当が減るとなれば株価も下がりますから、減配と株価下落のダブルパンチを受ける可能性がある。
つまり、突然死ぬ可能性があるというわけです。