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株の買い時は9月下旬の”彼岸底”。パウエルショックの急落を見逃したほういい理由=山崎和邦

ジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を受け、米国株が急落した。日経平均も大きく値を落としてはいるが、短期的な流れでは今回の大底は9月下旬に来ると筆者は考える。(「週報 「投機の流儀 (罫線・資料付)」*相場を読み解く」山崎和邦)

※本記事は有料メルマガ『山崎和邦 週報 「投機の流儀 (罫線・資料付)」*相場を読み解く』2022年8月28日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に購読をどうぞ。

今回が大底の判断は時期尚早

先週末の米国市場では、注目された「ジャクソンホール会議」でパウエルFRB議長が講演し、インフレ抑制のための金融引き締めについて「やり遂げるまでやり続けなければならない」と述べて、タカ派的な利上げを継続する姿勢を鮮明にし、米国の景気後退懸念が広がった。

これを受けて、NYダウは終値3万2,283ドル前日比▼1008(▼3.0%)の今年3番目の下げ幅、ナスダック指数は1万2,141ポイント前日比▼497(▼3.9%)の下落となった。CME日経先物は2万8115円、現物の週末値より500円程度安い水準で取引を終えている。

以下の過去の「週報」で指摘してきた想定を継続する。

「米国市場の局面は、6月CPIショック安値を境にして『逆・金融相場と逆・壮年期相場の間』の中間反騰局面にある。今回の安値が大底との判断は時期尚早で、中間反騰局面が終わると、次に実勢悪を織り込む「逆・壮年期(逆・業績)相場」へ移行する流れを現時点のメインシナリオとしていることに変更はない。」

壮年期相場

短期的には9月下旬に買い場が来る

8月はFOMCの開催がなく、短期筋は「鬼の居ぬ間に洗濯」とばかりに、200日移動平均線水準までのテクニカル的な「自律反発の域」で戻りの騰勢を加速させてきた。しかし、今回の「ジャクソンホール会議」を境に、相場は再び現実に戻された。今回の中間反騰(6月17日安値:29653ドル→8月16日高値:34,281ドル、+4,628ドル)の局面は終了したと捉えている。

2022年の米国相場は、「FOMC開催に向けては警戒で相場軟調→FOMC通過による出尽くしで反発(警戒し過ぎの修正)」の短期的なリズムを繰り返している。少なくとも次回開催のFOMC(9月21日)までは、市場は「警戒」のムードとなろう。

しかし、想定通りの下げとなった場合には、そこは9月下旬に株価が底入れしやすい「彼岸底」のアノマリーと一致、また9月28日(水)の権利付最終日に向けての中間配当取りに向けた買いが入りやすく、少なくとも短期的な買いの好機となってくる。

*下値の限度は、NYダウの200日移動平均線の▼12%下方乖離水準。
nyダウ

*SKEW指数(ブラックスワン指数)の水準からは、市場クラッシュの可能性は低いと捉えている。
ブラック・スワン

【 FOMC開催とNYダウ(日足)】
fomc

9月アノマリー

nyダウ月別

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