株を始めたばかりの人に「なんで相場が始まるのがわかるの?」聞かれたが、相場大きく動く前に、すでに始まっているのだ。今回は急騰前の予兆について解説する。(『新天地の株式投資日記』)
※本記事は有料メルマガ『新天地の株式投資日記』2022年9月4日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月分無料のお試し購読をどうぞ。実際に配信されたサンプル号もお読みいただけます。
プロフィール:新天地
祖父の影響で子どもの頃から株の売買を行う。証券会社で自己売買業務を経験後に退社、現在はデイトレーダー。メルマガでは主に脱初級・中級者向けに、東証・NYの市況(市場雑感)、相場の考え方、取引手法などを解説。一般に書かれることが少ない空売り戦略や取引アルゴリズムに関してもプレーヤーの立場から丁寧にフォローする。
相場は大きく動く前に始まっている
このまえ、株を始めたばかりの知り合いに「なんで相場がいきなり始まるのがわかるんですか?」って聞かれた。
答えは簡単で「一般の人が『相場』って思っている部分は相場の一部分で、相場だと思ってない部分で相場は始まっているので、そこを観察していて初めて『相場』の派手な部分に参加できるから」だ。
ダブルスコープの例
最近話題になったダブルスコープを見てみたい
普通の人は出来高が大きくなり、なおかつ急上昇を始めた最近の大きな値動き(四角で囲った部分)をさして「相場になった」「相場だね」というだろう。果たしてそうだろうか?
相場が大きく動くには、もちろん材料も必要。しかしそれに加えて「この株は上がる」という信念を持っている人々(安い値段では売らない人)が、ガッチリ抱え込んでないとダメなのだ。
このためには「アキュミュレーション」といって「事情通」たちが株を買い集める作業が必要になる。それらは普段は目につくことができない。
が、チャートをよく見ていれば、この「水面化の作業=アキュミュレーション」が起こったのちに、僕らが「相場」と呼ぶ激しい値動きが起こっていることがわかるのだ。
ダブルスコープが上がる前のチャートを見ると「アセンディング・トライアングル」になっているのがわかる。
下がったら買おう、という勢力がいるから、何度も下がるたびに下値が切り上がっていく。そして2019年より2020年の方が出来高が増えているのもわかる。下がったら買おうという人間たちの買いで、出来高が増えているのだ。十分に株が「事情通」の手に渡ったところから大きな値動きが始まる。
相場はこの「大きな値動き」の部分ではなく、あたかも建築物には基礎が必要なように、アキュミュレーション期間に株が買い集められる必要がある。こうして売り物が吸い上げられた中で、売買代金・出来高が増えたところで大きな相場になる。つまり相場とは「目に見えない期間に買い集めが静かに行われる時間」も含めて相場なのだ。
Next: トライアングルを見極め、株集めが行われたら買い出動する