ダウ平均も反発
足元株価が上がったと言いました。
これがダウ平均です。
9月・10月にかけて実は大きくダウ平均は下がってたのですが、このあたりCPI(消費者物価指数)。
インフレが落ち着いてきたのではないかと見られることで、FRBはインフレを退治しようと金利を引き上げようとしています。
しかしインフレが収まってきたなら、その必要はなくなるのではないかということで、市場が金利の引き下げ、あるいは引き上げのストップに期待をかける。
金利が上がらないということは株価にとってプラス、と基本的には考えられますから、株価上がった。
これを受けて、半導体の株価も上昇に転じて上がってきた。
これまで急速に下がってきた分がはねた、という見方ができるのです。
最もFRBの金利に関しては、今後まだ予断を許しません。
前回発表されたCPIは、投資家にとっては良い結果でしたが、次発表がどうなるかわからないというところがあるわけです。
いずれも短期的な動きです。
これはあくまで私の見方なので、それ自体は当たるかどうかわからないのですが、まだまだ半導体株はこれから下がる可能性が十分にあると見ています。
特に、前述のレーザーテックはよい企業なのは確かです。
しかし現時点でPER70倍と、かなり高い水準になっているのです。
ファンダメンタルズ的な投資家が出る局面ではないと見ています。
バフェットはなぜTSMCを買った?
一方で長期投資家の見方として考えるならば、バフェットはこのTSMC・台湾セミコンダクターを買った。
たくさん買いました。
なぜ買ったのでしょうか?
これはいずれも想像の域を出ないわけですけれど、バフェットというと先ほどパイチャートで示しましたが、一番株を持っているのがAppleです。
上場株のうち、一番割合が高いのはAppleです。
そしてアップル製品の半導体を作っているのが、TSMCです。
その関連でAppleからTSMCに目をつけた、とみてもおかしくないのではないか。
バフェットというと、特に株価を分析するのではなくて、ビジネスを分析する人間だと自らを言っています。
そのビジネスの関連というところから見ると、やっぱりTSMCが出てくるのは自然な流れであると言うことができます。
世の中的には、バフェットはITが苦手だという刷り込みがいまだにをあるみたいです。
しかし決してそういうわけではないと思います。
少しずつ自分の知ってる領域を広げていってる人だと思います。
だからこそAppleに投資したときも、苦手だったITに投資するのかと驚かれたのですが、そこから連動してTSMCが出てくるのは非常に自然な流れだと言えます。
バフェットの方針としては、永続的な優位性を持つ企業を買う。
TSMCは、かなり永続的な優位性を持っている企業であると思います。
これまでも高い割合で成長してきましたし、財務も良好。
競争力も抜群に持っている。
従って、短期的には下落しても、長期的には成長する可能性が高いと踏んだのではないかと思います。
これは後ほど説明します。
バフェットは何より株価が下がっているときに買うことを好むのです。
なぜかと言うとバフェットのスタイルは、基本的にBuy_and_Hold。
買ったらもう売らない。
半導体株が非常に盛り上がっていたときに高値で買うと、まさに高値づかみしてしまう可能性があるのです。
長期的に見ると、高値づかみすると、そこから先の伸びる余地、上がる余地というのは、かなり限定的になってしまうことが容易に想像できると思います。
Buy_and_Holdだからこそ、安いときに買うことは心がけて、一方で買った後すぐに株価が上がるということを必ずしも望んでいるわけではありません。
別にすぐ上がらなくていい。
長期的に見て上がってればそれでいいという考え方をして投資をする人です。
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