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バフェットも買った半導体株は底を打ったのか?「まだ先」と言える5つの理由と本当の買い時=栫井駿介

半導体株はコロナ禍で急上昇

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この半導体株。
実はこの2020年、あるいは21年で大きく上昇してきたのです。

これが半導体株を代表するSOX指数。
半導体株で構成される指数なのですが、この20年コロナショックで下がった後は、大きく反転して一気に20年・21年と通じて上がってきたのです。

この要因としては
自宅での仕事とか、スマホもそうですし、その需要が盛り上がった。

同時に今度はサプライチェーンの混乱などもあって、供給不足になって半導体が足りない。
自動車が半導体が足りないせいで作れない、という状況が起きました。

そんな中で商品の価格は上がりますし、一方で需要はどんどん増える。
さらに半導体の業績が上がるというところになってきて、その追い風を受けてガガっと株価が上昇してきたのです。

ところが一転、2022年に入ってからはずっと株が下がり続けてました。

それは半導体が持つ特徴に大きく依存しているわけです。
その特徴というのを、これから説明したいと思います。

まず半導体がどういうものか。

スマートフォンとか、パソコン、あるいは最近ですと自動車やあらゆる電子製品に組み込まれていると言って間違いないです。
要は電気信号によって様々なデータの記憶を行ったり、コンピュータを動かすといったことを行っている部品です。

それを作っているのが、半導体メーカーです。
その辺(の工場)で適当に作ればいいかというとそんなことはなくて、半導体というもの自体が、かなり化学的に細かいものになっている。

簡単にその辺の中小企業の工場で作れるようなものではなくて、クリーンルームと言われいる本当ホコリ一つないような工場で、しっかりと大規模に作るということが必要になってくるわけです。

いわゆる装置産業といわれる産業です。

巨額の設備投資が相次ぐ

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このコロナ禍で半導体の需要がものすごく盛り上がりましたから、各社半導体をもっと作らないといけないということで、工場への投資を一気に加速させました。

これがFab Equipment Spending。
この設備投資額がみるみる右肩上がりで増えているのです。

2022年の予想で、1090億ドルいうことですから約10兆円。
相当大きく増えているのです。
2019年から2倍になっているというところです。

ここに出ている数字も半導体の設備投資の一部分と捉えていいのではないかと思うのですが、もっと他にもいろいろなものがあってその一部です。
これは右肩上がりになっていることを示すために使えるデータを持ってきたものです。

とにかく半導体の工場を作るとなると、TSMC、あるいはサムスン・インテルというのが、半導体メーカーの3大巨頭。
各社何兆円というお金を使って工場を作っています。

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