トランプ前大統領は、前代未聞の起訴の嵐に見舞われています。万が一、37件に及ぶフロリダでの裁判ですべての有罪が確定すれば、最大で100年の刑に。幸いなことに、アメリカの法律では有罪が確定し、刑務所に服役していても、大統領選挙に出馬することが認められており、選挙で当選すれば、刑務所内から大統領の職務を遂行できます。こうした状況がこれまで以上にトランプ支持を強め、献金額もうなぎのぼりとなっています。(「 浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』 浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』 」浜田和幸)
※本記事は有料メルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』2023年6月16日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。
プロフィール:浜田和幸(はまだ かずゆき)
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。
訴えられ続けるトランプ前大統領
トランプ前大統領は、前代未聞の起訴の嵐に見舞われています。
「身から出た錆」かも知れませんが、フロリダでもニューヨークでも、裁判所からの呼び出しで大忙しのようです。
NYでは、元ポルノ女優との不倫口止め料を選挙費用から支払ったとの疑惑、はたまた2番目の妻とよく似たジャーナリストの女性に対して有名デパートで性的嫌がらせを行ったなど、いろいろ訴えられています。
確かに、品位を疑う行為と言わざるを得ません。
“機密文書”持ち出しで支持率アップ?
しかし、アメリカの機密文書をフロリダの別荘に大量に隠し持っていたとのことで「スパイ防止法」違反で訴えられたことは、逆にトランプにとってはプラス効果をもたらしています。
なぜなら、この起訴を受けて、トランプ支持は急増しているからです。
共和党員の間では80%近い支持を集め、他の候補者を寄せ付けない勢いです。
要するに、トランプ本人の弁によれば「バイデン政権による違法な嫌がらせであり、2024年の大統領選挙で負けが確実なバイデンが仕組んだもの」とのこと。
「こうした魔女狩りを許せば、次回はあなたたちが犠牲になる」と、危機感に訴える作戦を展開しています。
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