6月30日、金曜日の深夜に発表したため、ほとんどのメディアはスルーしてしまいました。何かといえば、60年前の1963年に発生したケネディ大統領暗殺に関する調査報告書の一部を「永久に非公開にする」大統領令に署名したとバイデン大統領が語ったのです。これは1992年に議会で成立した「ジョン・F・ケネディ記録法」に違反するもの。いったい全体、何を恐れているのでしょうか?(「 浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』 浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』 」浜田和幸)
※本記事は有料メルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』2023年7月14日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。
プロフィール:浜田和幸(はまだ かずゆき)
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。
ケネディ暗殺の真相を隠ぺい?
バイデン大統領は何を考えているのか理解に苦しみます。
6月30日、金曜日の深夜に発表したため、ほとんどのメディアはスルーしてしまいました。
何かといえば、60年前の1963年に発生したケネディ大統領暗殺に関する調査報告書の一部を「永久に非公開にする」大統領令に署名したと語ったのです。
これは1992年に議会で成立した「ジョン・F・ケネディ記録法」に違反するもの。
なぜなら、その法律に従えば、ケネディ大統領暗殺に関するすべての記録は2017年10月までに公開することが決まっていたからです。
今回の「無期限非公開」の決定について、バイデン大統領は「国家の安全保障を害する恐れがあるため」と説明しています。
ホワイトハウスの声明文によれば、「国防、諜報活動、法の執行、外交関係において想定外の悪影響が発生することを回避するため」とのこと。
いったい全体、何を恐れているのでしょうか?
なぜバイデン大統領が隠す?
60年も前の事件であり、今のバイデン大統領にとってはまったく無関係のはずです。
それとも、いまだに「真相を隠ぺいせねばならない、不都合な真実が隠されている」ということなのでしょうか?
こうしたアメリカ政府の隠ぺい体質について、多くのアメリカ国民は不信感を抱いていることは間違いありません。
暗殺されたのはケネディ大統領に限りません。その弟であるロバート・ケネディ司法長官も凶弾に倒れています。
両方のケースに共通しているのは、「単独犯による犯行」との政府の報告です。
それに反する現場からの証言が数多くあったのですが、一切、無視されてきました。
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