️ストライキからの復帰を織り込んでやや強めの予想

雇用指標の結果(青は改善・赤は悪化、数値はいずれも速報値)
やはり全体的に悪化傾向となっています。これら雇用指標の弱さが市場の利下げ織り込みを支えているのでしょう。この織り込みをひっくり返すには、かなり強めの数字が必要になりそうです。
ちなみに、雇用指標が全体的に悪化しているにも関わらず、非農業部門雇用者数(NFP)の伸びが前月より多いのは、大手自動車会社おストライキ終了による押し上げ効果、+3〜4万人分が含まれているとされています。
なので、前回よりも少し多い程度ではサプライズにならないでしょう。雇用者数であれば+25万人前後を上回ってくるとか、平均時給の伸びが前回(10月分)の+4.1%を上回って+4.2%になり、賃金インフレを意識させる、というような数字が出ない限り、なかなかドル円が大きく反発していく展望を描くのは難しいように思います。
️基本的に戻り売りを狙いたいトレンド
ドル円が反発していく展望を描きにくい、とはいっても、流石に6円の落下はやり過ぎですし、143円台前半レベルから下は買いも出ているので、雇用統計発表前に143円台ならば軽く買ってサプライズ、上振れを期待するのはアリでしょう。一定レベルの買い戻しは期待できる状況にあります。
また、多少予想を下回る程度では、すでに来年5〜6回という利下げ織り込みを一段と加速させることはできませんから、雇用統計の発表直後に大きく下落する展開もやや想定しにくいですからね。
もっとも、よほど強い数字でなけれ戻り売り優勢のトレンドも変わらずですから、いずれにせよロングポジションは初動で利食いして、徐々に戻り売りを試していきたいところでしょう。