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実は庶民向け?成城石井の「思わず買っちゃう」すごいブランド力とビジネスモデル=山口伸

上場計画は断念

2022年9月、親会社のローソンは成城石井について東京証券取引所へ新規上場申請を行ったと発表した。業界3位としてさらなる成長を目指すローソンにとって、成長投資のための資金を確保したい狙いがあった。ローソンと成城石井は、提供する商品は共通しておらず、両者が一緒になることのシナジーはもともと薄い。

しかし同年内に上場申請を取り下げた。当時は市況が悪化しており、期待するような投資を見込めないことが理由のようだ。一方で今年5月にはローソンの竹増社長が成城石井の会長に就任するなど、親会社の関与を強めるような動きも見られる。

一般的なスーパーの営業利益率が2%以下であるのに対し、高付加価値の成城石井は6%以上であり、10%を超える年度もある。上場で巨額の資金が手に入るが、高収益事業を手放したくない思惑もあるのだろう。経営陣の意向に注目したい。

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image by:image by: yu_photo / Shutterstock.com
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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2024年6月28日)
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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