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長期投資は「再復活銘柄」が買い。不安要素が少ない期待の中小型銘柄を見極めるコツ=栫井駿介

「ウルトラファブリックス・ホールディングス」

ウルトラファブリックス・ホールディングス<4235>は、第一化成とアメリカのウルトラファブリックス社を中核とする合成皮革メーカーです。

ウルトラファブリックス・ホールディングス<4235>通期業績推移(SBI証券提供)

ウルトラファブリックス・ホールディングス<4235>通期業績推移(SBI証券提供)

業績を見ると、2021年・2022年の頃に非常に大きく伸びています。

ウルトラファブリックス・ホールディングス<4235>月足(SBI証券提供)

ウルトラファブリックス・ホールディングス<4235>月足(SBI証券提供)

株価は、コロナ後の2022年から2023年にかけて大きく伸びて今は戻っているという状況です。

合皮を提供するメーカーですが、多くは自動車や航空機用ということで、特に最近では自動車が伸びているようです。

どこの自動車にこの会社の合皮が使われているかははっきりとは分からないのですが、おそらくテスラが採用しているのではないかと推測されます。もしテスラが採用しているのであれば、この業績の伸びにも納得がいきます。

高級車や航空機のファーストクラスのシートに使われるような高級感のある合皮を、もしこの会社でしか作れないということであれば、今後も有望になってくるのではないかというところです。

日本においては「合皮」のイメージがあまり良くなく、売上の96%は海外で、その大部分は北米ということです。それによって円安のメリットも享受できています。

メーカーながらにして営業利益率が16~17%とかなり高いです。

それに対してPERは7.5倍と低く、PBRも1倍を少し上回る程度です。

本当にテスラに使われていて、競争力があるとすればかなり面白くて安い銘柄だと思います。

業績の伸びは一旦止まったようで、だからこそ株価が下がっているのだと思いますが、この企業の本当の強さが見つけられれば面白い銘柄であり、引き続き注目していきたいです。

中小型株保有のスタンス

中小型株はこれから大きく伸びるという期待もあれば、一方で一部がダメになったら一気に崩れてしまう危うさも兼ね備えています。

よって、一つの銘柄に固執しすぎないことが大事かと思います。

いくつか将来大きく伸びそうなものを持っておいて、その中の一つに大当たりが出たらトータルでかなりプラスになるので、そういうスタンスで中小型株を保有することをおすすめします。


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【関連】マイナス金利解除で株価や私たち生活はどう変わる?誰もがやっておくべき資産防衛=栫井駿介

image by:Shutterstock.com
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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2024年7月7日号)より※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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