米中が首位の代表的な分野
ちなみに、中国とアメリカが首位の代表的な分野を画像で示した。ランキングの時期は2003年から2007年、2011年から2015年、2019年から2023年の3つの時期に分けて掲載している。ランキングの経年の変動がよく分かる。また、右には2003年から2007年、2019年から2023年で、対象となるテクノロジーの分野をリードしている大学や研究機関の名称が記されている。これも経年の変化が分かる。
<中国が首位の代表的分野>
・高度集積回路の設計および製造
http://www.yasunoeigo.com/ad
・ハイスペックな加工プロセス
http://www.yasunoeigo.com/hi
・先進的な航空機エンジン
http://www.yasunoeigo.com/adv
・ドローン、群れをなすロボット、協調ロボット
http://www.yasunoeigo.com/dro
・電気バッテリー
http://www.yasunoeigo.com/el
<アメリカが首位の代表的分野>
・自然言語処理
http://www.yasunoeigo.com/na
・量子コンピューティング
http://www.yasunoeigo.com/qu
・遺伝子工学
http://www.yasunoeigo.com/ge
アメリカが首位の分野でも中国が激しく追い上げているのが分かる。
中国の技術開発の一貫性
そしてこのレポートでは、中国が最先端テクノロジーの多くの分野で首位になった理由を、中国の技術開発の一貫性にあるとして、次のように書いている。
技術的能力を構築するには、科学的知識、人材、高機能機関への持続的な投資と蓄積が必要であり、短期的または場当たり的な投資だけでは獲得できない科学知識、人材、高機能機関への持続的な投資と蓄積が必要である。
新政権による場当たり的な政策や、即時の予算削減による打撃は、数十年にわたる投資と戦略的計画から得られた優位性を失うことによるコストとバランスを取らなければならない。
中国がリードを広げ続ける一方で、他の諸国がすべての重要な技術分野において、歴史的、複合的、補完的な強みを把握することが重要である。
つまり中国は、長期の計画のもと、一貫した技術開発を実現できているのに対し、政権が頻繁に交替する民主主義諸国では、政権の方針によって予算が削減され、一貫した技術開発が困難になっているということだ。中国の独裁政権の優位性を一部認めた内容になっている。
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