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「ガスト」などでライスが値上げ…“米騒動”の影響がいよいよ外食大手に波及。最近は卵も価格高騰中で今後は卵メニューの値上げも?

「ガスト」などのファミリーレストランを展開する「すかいらーくホールディングス」が、ライスの価格を引き上げると発表したことが波紋を呼んでいる。

報道によれば、これまで「ガスト」では単品のライスが普通盛り・大盛りともに200円だったのだが、改定後はそれぞれ230円・280円に値上がりするとのこと。また「バーミヤン」でも、単品のごはんを15%値上げして252円にするほか、「ジョナサン」「夢庵」「ステーキガスト」といった業態でもライス関連商品の価格を引き上げるという。

今回の値上げは、折からのコメの価格高騰が主な原因ということで、いずれのチェーンも26日から価格改訂を実施するとのことだ。

ライス値上げ報道ですかいらーく株は上昇

昨夏の猛暑の影響で品質の高いコメの流通量が減り、スーパーなどの小売店でコメの仕入れが難しくなったこと、さらに今年の8月は南海トラフ地震臨時情報の発表にくわえ、台風や大雨などの被害も各地で相次いだことから、災害発生への不安の高まりに起因した“買い占め”行為も続出したこともあって、混乱にさらなる拍車がかかったとされる“令和の米騒動”。

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その頃、SNS上などの一部で取沙汰されていたのが、コメが足りていないのは小売店に出回る一般消費者向けに売られるものだけで、日々大量消費しているハズの飲食店はほとんど米不足では困っていない、といった話。

それだけに、ガストなどすかいらーく系のファミレスでライスが値上げになったという話は、米騒動の影響がいよいよ外食大手にも波及したということで、ある種の衝撃をもって受け止められているといったところ。

もっとも米不足のほうは、9月に入り今年の新米が出回ったことで、それ以前の危機的な状況は緩和されつつあるものの、JAが農家からコメを買い取る集荷価格(概算金)は全国的に上昇しており、最近のコメの価格は例年よりもかなり高騰している状況。

それだけに今回の値上げに対してSNS上では、一部からは「取って付けたような理由」「便乗値上げ」との声も聞こえてくるものの、おおむねは“致し方がないこと”だと受け止める反応が多いといった印象。

さらに市場のほうでも、今回のライス値上げで採算改善への期待が強まったとみる向きが多いようで、26日のすかいらーくホールディングス株は6営業日ぶりに反発。前日比65円(2.88%)高の2320円で取引を終えている。

卵の価格高騰は今後も続く可能性

来る10月からは、3000品目前後に及ぶ食品の値上げが予定されているほか、郵便料金や薬の値段、また火災保険料なども値上がりするなど、まさに“値上げラッシュの秋”といった状況。例えばスナック菓子の「うまい棒」も、10月出荷分から税抜き12円から15円に値上げすると発表され、大いに話題となったばかりだ。

いっぽうで食品類の高騰ということでいえば、最近では卵の価格も高騰している状況で、日本養鶏協会によれば、鳥インフルエンザなどの影響を受けて過去最高だった2023年に次ぐ高い水準だということ。

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こちらは、今夏の猛暑によってニワトリが餌を食べず、卵のサイズが小ぶりであること、さらに外食産業で“月見フェア”を実施するところが続出し、俄かに需要が増えたことも影響しているというのだ。

この卵だが、これからの冬場はクリスマスや鍋などで例年需要が増える傾向で、また仮に鳥インフルエンザの大規模な発生などが起きれば、価格がさらに高騰する可能性があるということで、場合によっては今後、卵を使うメニューの値上げもありえるかもしれないといった状況。

外食業界の値上げの動きというのは、投資する立場からすれば大歓迎といったところだが、利用する側としては厳しい話ということで、今後の動向が大いに気になるところである。

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