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株価急騰「アドバンテスト」は買いか?NVIDIA関連銘柄のリスクと成長性を長期投資のプロが徹底分析=元村浩之

<クラウド大手(GAFAM等)の設備投資停止>

アドバンテストにとって最も深刻なリスクは、クラウド大手企業(Google、Microsoft、Amazon、Metaなど)のAIデータセンター設備投資が停止することです。

現在、これらの企業はAIサービスのインフラを先行して構築している段階ですが、もし構築されたインフラ上で人々を豊かにするAI関連サービスが追いついてこない場合、設備投資をストップする可能性があります。投資が止まれば、NVIDIAのGPU需要が一時的であっても止まってしまい、アドバンテストの業績に大きな打撃を与えます。

<株価のボラティリティ>

アドバンテストの株価は上下動が激しい特性を持っています。たとえクラウド大手の設備投資が継続されたとしても、「投資が止まるのではないか」という市場の予測や投資マインドの低下だけで、株価は大きく下落する可能性があります。

この高いボラティリティは、代表的なリスクの一つです。内容を理解せず「NVIDIA関連らしい」というだけで投資してしまうと、株価急落時に狼狽売りにつながりかねないため、注意が必要です。

まとめ

アドバンテストは、AIサーバー需要の核心であるNVIDIAのGPUテストにおいて、その技術的な複雑性を背景にほぼ独占的な地位を築いています。AIチップの高性能化と複雑化は、今後も高単価かつ多数のテスター需要を生み出す追い風となります。

しかし、その成長は、クラウド大手が継続してAIインフラ投資を行うかどうかに大きく依存しており、市場のセンチメントの変化による株価の急激な変動には常に注意が必要です。


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image by: Piotr Swat / Shutterstock.com
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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2025年11月27日号)より※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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