かつてパソコンを自作する者にとって、どのメーカーのハードディスクを選択するかは楽しみの1つでした。しかし、この業界も世界的な景気悪化と無縁ではいられないようです。(『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』)
※本記事は、『いつも感謝している高年の独り言(有料版)』2016年7月11日号の抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
ハードディスク製造業の雄は、何に追い詰められているのか?
Seagate社のリストラ報道
大手HDDメーカーの1つシーゲイト(Seagate Technology)社のリストラ報道をご紹介しましょう。
※Seagate to cut 1,600 jobs in restructuring plan – Reuters
報道のポイント
ハードディスク製造業の雄、シーゲイト・テクノロジー社は、従業員総数全体の3%に相当する1600人の従業員を解雇すると発表した。これは減退する需要の中でコストを抑制するためである。
このリストラ策は9月末までに完了し、62M$(税引き前)のコスト削減ができると見られている。年間で見ると約100M$の節減になるとのことである。
同社の現在の従業員総数は全世界で5万2000人。昨年9月の時点では、1050人の解雇をすると発表していた。同社の売上は過去5四半期、15ヶ月間連続で減少を続けていた。
上記グラフを参照下さい。青色棒グラフは売上、赤色棒グラフは利益です。確かに売上も減っていますが、それ以上に利益が減っています。生き残れるかどうかの瀬戸際でしょう。以前は1050人と言っていたのが1600人に増えたのです。
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