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あと数年後に新米大家さんを襲う「貸家バブル」崩壊の原因とは?=武田甲州

銀行が個人の貸家建設への融資を急拡大中。アパート建設の費用は1億円前後、家主は家賃収入に基づき借入金返済に充当していきますが、このスキームには落とし穴があります。(『週刊 証券アナリスト武田甲州の株式講座プレミアム』)

足元は絶好調、貸家ビジネス関連企業の業績・株価に要注意

入居者は予定通り集まるか

いま「貸家建設」が盛んに行われていることが、非常に気になります。

相続税対策で貸家を建てれば節税になる」というおいしい話が人々を貸家建設にかきたてているのですが、日本は人口減少時代です。

そういうなかで銀行は個人の貸家建設への融資を急拡大させています。

3月末の個人向け融資は21.5兆円で、1~3月だけで1兆円も増えました。銀行はアパートローンに力を入れていますが、先々を見れば不良債権の山になるかもしれません。

アパート建設の費用は概ね1億円前後です。建設主=家主は家賃収入に基づいて借入金返済に充当していきますが、アパート経営にはリスク=落とし穴があります。それは入居者が予定通り集まるかどうかです。

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不動産調査会社の調べでは東京23区や千葉県、神奈川県のアパートの空室率は35%前後もあるそうです。

しかも今後もアパート建設は山のように続きます。明らかにアパートは供給過剰。このようななかでの貸家ビジネスは地獄のようなものです。

人口はこれからどんどん減っていきます。10年もたてば入居者はほとんどいなくなるでしょう。

いまでも全国で13%は空き家ですが、このままアパートを建てていけば2030年には日本全体で30%が空き家になるかもしれません。

家主は今後まっとうな家賃が見込めないのに、銀行融資の返済もしなければなりません。
当然古くなればリニューアルなどの投資もしなければならなくなります

貸家バブルはあと数年もしないうちにピークアウトするでしょう。現在不動産業界は貸家ビジネスが非常に盛況で、銀行も融資に積極的です。

しかしながら本来不動産ビジネスはハイリスクです。たくさんの方がハイリスクのビジネスに参入している現状はとても危うい印象を受けます。

四季報を見ればわかるように現在この方面で業績好調の企業がたくさんあります。金融機関も融資を膨らませていますが、個人的には疑問に思っています。

貸家ビジネス関連企業の業績・株価は要注意です。できれば触らないほうがいいでしょう。

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週刊 証券アナリスト武田甲州の株式講座プレミアム』(2016年8月8日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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証券アナリスト武田甲州が、経済やマーケットの先読み・裏読み情報を毎週月曜日に発行。2008年3月のセミナーでは米国で最大300兆円の公的資金投入を予想。2008年9月末時点で米国のゼロ金利、量的緩和政策実施を予測するなど大胆な未来予測情報もあります。

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