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近づく「官製ブラックマンデー」約束された急落のベストシナリオ=藤井まり子

根拠無き楽観に支配されたアメリカ株式市場

4月のアメリカVIX指数」は、4月後半からの朝鮮半島での地政学リスクの後退を受けて、一時期10ポイントを割り込みました。こちらも、なんと10年ぶりの低水準でした。このこともやはり、内外マーケット関係者には衝撃でした。

4月のアメリカ株式市場は、「ITバブル期同様の根拠無き熱狂」とまで言わなくても、まさしく10年ぶりの「根拠無き楽観」「シュガーハイ状態」の極みだったのかもしれないのです。

「VIX恐怖指数」が10ポイントを割り込んだのは、2006年12月~2007年1月以来(10年ぶり)のことです。

サブプライムバブル時代の頂点にあった2006年~2007年を振り帰ると、VIX恐怖指数が10ポイントを割り込んだ「2006年12月~2007年1月」に遅れること2カ月の3月には、上海株式市場が暴落しています。そして、7月と10月にはアメリカ株が2度のピーク(ダブルトップ)を打って、その後続落していきます。

2006年12月~2007年1月は、VIX恐怖指数は「シュガーハイの極み」である「9ポイント台」を記録してから、およそ半年後あたりに株式市場がピークアウトしたわけです。実体経済の方も、株式市場におよそ半年遅れて、2007年12月にはピークをつけ、2008年1月からリセッション入りしていきます。2008年にはサブプライム危機が起きたのは、皆様ご記憶の通り。

少なくとも、サブプライムバブルとその崩壊の過程の2007年前後では、「VIX恐怖指数」がシュガーハイの極みである9ポイント台を付けると、およそその半年後の7月に株価がピークを付けて、さらにその半年後の12月に、実体経済がピークアウトしてリセッション入りするという「サイクル」でした。

そして、時代は巡り巡って10年後の2017年。2017年4月に「VIX恐怖指数がシュガーハイの極みであるかもしれない9ポイント台」を記録しました。同時並行的に4月には、上海株式市場の10%下落が起きました。

これを「10年前のサブプライムバブル時のサイクル」で予測すれば、イエレンFRBが金融緩和へ転換しなければ、「半年後の2017年11月には株式市場がピークアウト、その半年後の2018年5月には実体経済のピークアウト」という予測が可能になります。

この予測は、「失業率4.4%」から予測した「2017年~2018年の米国経済とアメリカ株式市場のざっくり予測」と、ぴたっと一致します。なにやらとても不気味です。

もちろん、サブプライム危機前の2007年と、ブプライム危機後の2017年の今のアメリカ経済とは、経済構造が違っています。潜在成長率はさらに悪化、自然利子率も低下しているので、バブルの生成と崩壊過程がまるっきり同じプロセスをたどるとは限りません。

たぶん、イエレンFRBは、「8月にFRBの人事が確定した」ならば、9月あたりから「金融緩和へと大転換」することでしょう。ですから、ぎりぎりセーフで「米国経済のリセッション入りとアメリカ株式市場の暴落」は回避されることでしょう(詳しい理由は4ページ目で後述)。

が、上述の「失業率:4.4%」から眺めても、「VIX恐怖指数:10ポイント割れ」から眺めても、イエレンFRBが金融緩和へと転換しなければ、「半年後の2017年10月から11月には株式市場がピークアウト、その半年後の2018年4月には実体経済のピークアウト」という「ざっくり予測」が成り立つことは、大いに注意すべき事柄でしょう。

そして、「そんなのは嫌だぁああああ~!」「株価の暴落も景気のピークアウトも嫌だぁああああ~!」「低金利が好きだぁああああ~!」「2%成長なんて嫌だあああああ!バブルをつくって3%成長がした~い!」と登場したのが、トランプ大統領だったのです!

Next: 2万円を超えられない日経平均。日銀も追加の金融緩和に向かう?

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