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暴落したクックパッドは、本当に「買ってはいけない」クソ株なのか?=八木翼

Q1:その企業は消費者独占力を持っているか

明らかに会員事業から収益を得ているうえ、会員を継続的に増加させ続けています。レシピサイトは、クックパッドが独占していると言っても過言ではありません。私も料理をするのですが、登録したくて仕方ありません(まだしてないのですが…)。

Q2:その企業を理解しているか

理解しています。有料会員を増加させていくことで、継続的に成長し続けています。まさにバフェットの概念に合致する企業です。

Q3:その企業の製品・サービスは20年後も陳腐化していないか

料理は全て自動化されるでしょうか? 車の自動運転技術で四苦八苦している状態ですので、多種多様な動きを必要とする料理はまだまだなくならなさそうです。また、料理を楽しむという概念も根強くありますので、陳腐化していないと予想します。

Q4:その企業はコングロマリットか

コングロマリットではありません。インターネット事業に注力していますね。

Q5:その企業の1株当たり利益(EPS)は安定成長しているか

先に分かりにくい部分を述べておきます。

  • 2014年4月から連結財務諸表です。
  • 2014年度は、決算時期変更により2014年4月から2014年12月までの8カ月です。
  • 株式分割は1株がEPSが同じ状態を表すように補正。

以上を考慮したEPSが以下のものです。素晴らしい業績です。まず成長が直線状に伸びていて、相関係数が0.9389です。会員を集めるビジネスという、蓄積できる仕組みがあるからこそ実現できる直線性でしょう。波がある企業ではこの芸当はできません。

決算年  EPS(円/株)
2015  23.72
2014  15.19
2013  18.87
2012  16.46
2011  11.39
2010  8.8
2009  6.1
2008  2.9
2007  2.1
2006  0.4

年平均EPS成長率:48.7%

Q6:その企業は安定的に高いROE(株主資本利益率)をあげているか

いや、これはちょっと伸びすぎですね。純資産額が爆発的に伸びるに従い、確かにROEは下がっていますが、素晴らしい業績だと言っておきましょう。

純資産額が大きく伸びているため、2014年に新株発行を行い、資産が大きく増加しているため、ROEも大きく低下しました。個人的には増資の必要性には疑問符が残りますが、それでもROEは捨てたものじゃないほどの高さを保っています。

決算年  ROE
2015  13.4%
2014  11.8%
2013  23.6%
2012  29.9%
2011  27.5%
2010  27.8%
2009  35.2%
2008  50.4%
2007  72.3%
2006  69.8%

平均ROE:36.2%

Next: 気になる「クックパッド」の財務基盤をチェックする

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