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「人をみたら顧客と思え」元東芝社長の名言に安倍総理が学ぶべきこと=三宅雪子

「人をみたら顧客と思え」は、元東芝社長・土光敏夫さんの言葉です。これを政治家に当てはめると、「人を見たら有権者と思え」になるでしょう。(『三宅雪子の「こわいものしらず」』三宅雪子)

※本記事は有料メルマガ『三宅雪子の「こわいものしらず」』2017年9月1日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:三宅雪子(みやけ ゆきこ)
元衆議院議員。玉川学園女子短大、共立女子大学を卒業。テレビ局勤務を経て、2009年群馬4区で民主党から立候補し、比例復活当選。現在は、執筆やネット配信、福祉や介護のアドバイザーなどをしながら政治活動を行っている。

経営視点からも、安倍総理の「こんな人たち」発言は間違っている

元東芝社長・土光敏夫さんの金言

1965年、石川島重工業の立て直しで名をあげた土光敏夫さんは、経営が悪化していた東京芝浦電気(現東芝)の社長を頼まれて引き受けます。経営難といっても、当時、日本人の家庭には必ず1つは東芝の製品があるほど東芝は国民的企業でした。「人をみたら顧客と思え」は土光さんの言葉です。土光さんは面接で不採用にするにも、不採用になった人がその後も東芝の商品を買ってくれるように、大変気を配ったと言われています。

人を見たら有権者と思え

政治家に当てはめると、「人を見たら有権者と思え」でしょうか? 竹下登元首相(ほか)の「電信柱にも頭を下げる」という言葉が、私は好きです。本来、国会議員は国民全員に雇われている「国民の代表」なので、国民全員を有権者と思わなければいけませんよね。小選挙区の議員や事務所の職員の中には、自分の選挙区でないとわかると態度が急変する残念な人は少なからずいます。

兵庫から東京に選挙区を移したある女性議員が被災地(阪神・淡路大震災)からの陳情を受けた際に「私、もうそこの選挙区ではないから」と断わったという話は有名ですが、真偽は不明です。その女性議員(当時)が「いかにもいいそう」なことなので、この手の話はすぐ広まるんですよね。日頃から謙虚な態度であれば決して言われないでしょう。

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安倍総理の責任

さて、「人をみたら顧客と思え」どころか、今の日本に自社の製品しか買わないという人がどれほどいるでしょうか? こんな逸話があります。ある広告代理店のビール会社担当社員(営業)が「プライベート」で食事をしていたところ、偶然にも担当しているビール会社の宣伝担当者と出くわしてしまいました。そこでその男性が飲んでいたのはライバルB社のビールだったんです。慌てて男性は「調査のため」などと言い訳をしましたが、翌日には契約を切られたとか異動したとか。

食品関係は特に厳しいと言われます。私も16年の営業生活で、自分の担当の社以外の商品を口にしたり購入することはめったにありませんでした。まあ、癖ですね。部の宴会ではそれぞれ違うビールを頼むんです(笑)。

話が逸れました。安倍総理の「こんな人たち」発言が完全に間違っているのは、安倍総理の支持者もそうでない人も、皆「国民」だからです。そして、その国民の命と生活を守るのが、総理の責任なのです。「人は皆国民と思え」ですね。

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三宅雪子の「こわいものしらず」』(2017年9月1日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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[月額880円(税込) 毎月第1金曜日・第2金曜日・第4金曜日]
3年3ヶ月の与野党国会議員の経験を生かし、三宅雪子独自の語り口で、あたたかみのある中にも、言うことは言う「こわいものしらず」なコラムを展開します。加えて、「教えて!○○さん」「名言・迷言・明言」「永田町コトバ」「ヒトリゴト」「話はそれますが…」など、私的なコンテンツもローテーションでお届けする予定です。

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