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本当と嘘とアベノミクス。この5年で日本経済はどれだけ成長したのか?=吉田繁治

「第四次産業革命」と「財政破綻」のチキンレース

その間、財政赤字(国債発行)の増加から、財政が破綻に向かわないように、政府財政を運用する必要があります。予算を組む財務省の責任事項です(財務省は、まだ2015年のデータしか公表していません)。

日銀のゼロ金利策、マイナス金利策は、ゼロ金利の国債も、額面で売れるという国債バブルを生み、政府の財政赤字を拡大させる誘因になっています。一般会計との重複を引いた特別会計(142兆円)と一般会計(96兆円)の拡大は、国民も好み、政治家の行いたいことだからです。

拡大予算が可能だったのは、国債の発行残が1年に40兆円増えても(10年で400兆円)、日銀の400兆円の国債買いにより、国債金利は下がり、政府が払う国債の利払いは、年々、減ってきたからです。

財政の破綻は、借り手の政府が決めることではありません。国債(負債証券)の買いという形で、政府にお金を貸す金融機関が、10年債で言うと、発行額面より20%安くしか買わなくなると、国債の金利が2.5%に上がり、政府財政は予算が支払えず、デフォルトに向かいます。

国債金利が上がると、1069兆円の国債残(17年9月)に対して、8兆円程度(平均金利0.8%)でしかない利払いの増加のため、政府は、国債を増加発行しなければならなくなります。

このときは、企業が利払いのための追い貸しを銀行に求めて断られることと同じことが、起こります。銀行は、貸金の回収リスクが高まるため、審査をすれば貸付ができなくなるのです。今は買うときに審査の要らない安全資産とされている国債も、審査部がはねるリスク証券に転じます

(注:財務省に反抗して国債の引き受けを降りた、三菱UFJグループは、ゼロ金利の円国債の、下落リスクを想定しています。)

金利の上昇による利払いの増加のために国債を増発しなければならなくなると、リスク資産になった国債の価格は更に下がって、金利は上がります。このとき政府は、ギリシア政府のように、金利を上げないため、必要な国債発行の停止を余儀なくされます。

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政府は、公務員給料、年金、医療費、介護費、教育費、自衛隊費用の財政支出を緊縮しない限り、資金不足になり、財政予算を組んで約束していた支払いができなくなるのです。これがデフォルトであり、財政の破綻です。

企業でのAIの活用が間に合い、生産性が高まるように念じています。財政予算を決めることもできる政治家ではない我々は、念じるしかない。しかし、議員を続けるために国民の人気を得なければならない政治家は、財政支出の拡大を求めるのが、習性です。

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ビジネス知識源プレミアム:1ヶ月ビジネス書5冊を超える情報価値をe-Mailで』(2017年10月25日号)より一部抜粋、再構成
※記事タイトル、本文見出し、太字はマネーボイス編集部による

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