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カネの流れで見えてきた「なぜトランプはエルサレムを首都認定したのか?」=矢口新

浮かび上がるロシアとアメリカの対立

<図版5>

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ここにロシアを加えると複雑化する。ロシアは、イランとシリアの同盟国だ。とはいえ、サウジアラビアとは原油減産で密に連絡を取り合っている。

世界の原油生産では、サウジアラビアロシア米国が他の産油国を大きく引き離してのトップ3だ。ロシアとサウジアラビアが主導する生産削減を始めてから、原油価格は1バレル45ドル近辺から上昇、現状は50ドル台後半で安定している。両国ともに財政収入の大半を原油収入に依存していることから、ロシア、サウジ両国の連携は不可欠だ。

この連携を壊すには、米国がシェール原油を増産し続けて、原油価格を40ドル以下に押し下げるのが最も効果的かと思われるが、米国の石油会社はどこも民間企業なので、必ずしも政府の思惑通りに動くとは限らない。

また、エジプトは自国の空軍基地をロシアに使用させたことで、米国から叱責された。とはいえ、エジプトとロシアの関係は、スエズ戦争で英仏イスラエル寄りだった米国に対し、エジプトが東側の支援を仰いだ頃からつづくものだ。ナセル元大統領はソ連邦英雄、レーニン勲章を受章するほどの親ソ路線だったとされる。つまり、エジプト軍のなかには、今でも親ロシア派がいるのだ。

米国の軍事支援が急拡大しているなかで、対エジプトがわずかながらも減少したのは、こうしたことがあるのかもしれない。また、エジプトは、サウジアラビアのカタールやレバノンに対する攻勢に対しても牽制している。

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この中で唯一のNATO加盟国として、米国と軍事同盟を結んでいるトルコもまた、米国の内政干渉やエルサレム容認を牽制している。

こうして見ると、シリア内戦を含め、ロシアが米国による中東支配の抑止力になっていることは疑いがない。とはいえ、米国とサウジアラビアによるイラン包囲網がほぼ完成されているので、中東は何かに備えていると見ていてよさそうだ――

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※本記事は、矢口新氏のメルマガ『相場はあなたの夢をかなえる ―有料版―』2017年12月7日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。配信済みバックナンバーもすぐ読めます。

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相場はあなたの夢をかなえる ―有料版―』(2017年12月7日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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