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楽天モバイルは、日本版Google Fiのようなやり方で「第4の通信キャリア」を目指すんだと思う=シバタナオキ

なぜ楽天モバイルが自ら携帯免許を取ろうとしているのか?

FREETELを買収して現在140万人まで契約者数が増えた楽天モバイルですが、大きくなればなるほどMVNO固有の悩みが出てきていることも容易に想像ができます。

MVNO事業者の弱みとしては、粗利益率マージンが小さい、インフラをMNOに依存しているためサービスレベルのコントロールが難しい、サービスレベルで競合のMVNOに対して差別化ができない、という3点が考えられます。

楽天としては現在抱えているこれらのMVNO固有の弱点を克服すべく、携帯キャリアの周波数を自ら取得しにいくということになったのだと考えられます。

1.7GHz帯と3.4GHz帯だけでは不十分?

あくまで、たら・ればの話になりますが、仮に楽天が今回割り当てを検討されている1.7GHz帯と3.4GHz帯の両方の周波数を取得できたとして、さらに仮に6,000億円ではなく、はるかに大きな設備投資費用を許容できたとして、現在の3大キャリアに匹敵する通信インフラを作り上げることは可能なのでしょうか?

詳しくは以下の記事をご覧いただく方が勉強になるかと思いますが、結論から申し上げると、1.7GHz帯と3.4GHz帯だけではどれだけ巨額の設備投資をしても、現在の3大キャリアに匹敵する通信インフラを作り上げることはほぼ無理だと考えられます。
※参考:楽天は「第4のキャリア」になれるか(アゴラ言論プラットフォーム:池田 信夫氏:2017/12/15)

(もちろん例外はあるのですが、一般論として無線電波は周波数が小さいほど遠くまで電波が届く傾向にあります。従って800メガヘルツ帯と1.7GHz帯を比べると、800メガヘルツ帯の方が少ない基地局数でよりエリアをカバーできることになります。)

随分と回りくどい書き方をしましたが、今回総務省が割り当てを検討している周波数だけでは到底現在の3大キャリアに匹敵するインフラを構築できないことは、やる前からわかっているわけです。

そんな状況でも楽天が第4のキャリアを目指して新規参入する勝算はどこにあるのでしょうか?

Google版携帯キャリア: Project Fiをご存知ですか?

GoogleがProject Fiと呼ばれるMVNO事業を行なっているのをご存知の方はどれくらいいますでしょうか?

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Googleは自ら携帯インフラを構築することはせずに、アメリカにおいてはT-MobileSprintという2つの携帯キャリアとパートナーシップを組んでいます。利用者がGoogleが発行するSIMカードを設定すると、利用者の位置や周囲の利用状況により、T-MobileとSprintのどちらかより電波がつながりやすい方に自動的に接続を切り替えてくれるというサービスがGoogleのProject Fiです。

今回、楽天が第4のキャリアを目指す際に最も近いモデルが、Project Fiのモデルになると個人的には感じしています。

どういうことかと言うと、今回新たに割り当てられる周波数が仮にすべて取得できたとしても、自前の基地局だけでは、ボーダフォンを買収した直後のソフトバンクのように、「繋がらない!」と言う苦情が山ほど来ることは目に見えているわけです。

そこで、NTTドコモのネットワークと自社のMNOのネットワークを併用することで、カバー率と効率性の両方を上げようとしているのではないでしょうか?

以下で、おそらくこのようなやり方で新規参入するのではないか?という、具体的なステップを勝手な推測にはなりますが、書いていきたいと思います。

Next: 楽天が3大キャリアに対抗するために取る戦略「4つのステップ」

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