Appleの決算におけるトレンドは、スマホ業界のトレンドそのもの。頭に入れておいて損はないでしょう。今回は注目すべき「6つのポイント」をご紹介します。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2017年11月21日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。
Appleのトレンドはスマホ業界のトレンド。注目すべき6つの動き
新しい機能の多くはAppleから
今回は2017年7月~9月期の決算を詳しく見ていきたいと思います。
Appleの決算におけるトレンドは、スマホ業界のトレンドそのものです。
マーケットシェアこそAndroidに大きく差をつけられていますが、未だに新しい機能の多くはAppleから最初に提供される場合が多くなっています。既存のスマホ/タブレット/PCといったデバイス以外にも、新しいデバイスの販売状況などがどのようになっているのかを詳しく頭に入れておくことは、不可欠と言っても過言ではないでしょう。
Business Insiderの詳細なデータを踏まえながら、詳しく見ていきたいと思います。
本稿では、読者の皆さんが覚えやすくなるように6つのポイントに絞ってみました。
ポイント#1:売上は2桁成長
まずは売上を見ていきたいと思います。
四半期当たりの売上は$52B(約5兆2,000億円)を超え、YoY+12%と2桁成長に戻りました。
営業利益は$13B(約1兆3,000億円)を超え、こちらもYoY+20%近い2桁成長になっています。
地域別の売上とその成長率を見てみると、北米ではYoY+14%、ヨーロッパでは+20%、中国では+12%と、3つの大きなビジョンで2桁成長になっています。
中国に関しては、決算発表の中で以下のようなコメントがありました。
機種変更やAndroidからスイッチするユーザーは、中国において前年同期比プラスで成長しているとのことです。
中国の次に大きな成長エンジンになりうる可能性があるのはインドですが、インドに関しては以下のようなコメントがありました。
まだまだ時間がかかる市場ではあるものの、ストアを増やしたり、販売チャンネルを増やしたり、アプリ開発者との関係を深めたりといった具合に、色々なことが前向きに進んでいるとのコメントです。
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