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イエレンとトランプの「戦い」 警戒される3月15日危機の切り抜け方=藤井まり子

「トランプラリー」は、「イカロス・トレード」になるのか?

シラーPERは、今では29ポイントを上回っています。

今現在の米国株の「割高感」「バブル度」は、サブプライム・バブルの頃の割高感をはるかに上回って、ITバブルの頃の熱狂を彷彿とさせはじめています。

今は日本株式市場でも、アメリカ株式市場でも、個人のトレーダーがイケイケになっているんですね。プロの機関投資家が様子見に徹しているか、少しずつ利益確定を行なっている中で、個人投資家がイケイケになっているんです。

ここまで来ると、一旦はバブルが発生してしまったのだから、「行くところまで行くしかないのか…」といった見方が出てくるのは当然です。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチは、「イカロスト・レード」と称して、「S&P500が2500~2600まで上昇する可能性」を否定しません。ロバート・シラー博士の予想「S&P500が2450まで上昇する可能性」よりも、さらに強気な予測です。

この「イカロス・トレード」とは、皆様ご存じの通り、ギリシャ神話に出てくる「イカロスの翼」から来ています。

ギリシャ神話では、「蝋(ロウ)で羽を付けた翼を得たイカロスは、自由自在に空を飛べるようになり、自信過剰に陥って」しまいます。最後にはイカロスは、「最初の戒めをあっさり破って、太陽に向かって飛び立ち」ます。その結果、「太陽に近づくと、熱で蝋が溶けて」しまい、「翼を失ったイカロスは、真っ逆さまに失墜してしまう」のでした。

3月3日に、イエレン&フィッシャーFRBが「早々とバブル潰しの利上げ」に乗り出したのも、無理はないでしょう。

Next: イエレンFRBの「バブル退治」宣言、その裏にあるベストシナリオ

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