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いよいよ利上げ?そもそも金融市場では金利が付かない世界の方が異常

先週の5日、金曜日に発表された米雇用統計が好調だったこともあり、いよいよ利上げが意識されるようになってきました。一部では9月にも行われるのではという声も聞こえてきています。果たして利上げが行われたらどんな影響があるのでしょうか?その点についてメルマガ『下流から見る投資の世界』では言及しています。

ゼロ金利が終わればどうなる?

日本は、バブル崩壊後、空前の不景気・経済危機に見舞われて、低金利時代。

銀行に預けて数パーセントの金利が付く時代をご存じない人の方が多いかもしれません。
そして、先進国は、日本に限らず、米国・EU・英国などほとんどの国で、超低金利時代が続いていることはご存じのことでしょう。

しかし、金融市場にとって、金利が付かない世界の方が異常なのです。この原因は、リーマンショック以降の経済不況と先進国の低成長にあります。金利が高いと借金を返すのが大変で、企業及び消費者は、投資や商品購入に二の足を踏みます。金利が低いと、借金をしてモノを作る・買う行動に走りやすくなります。

先進国は、モノが行き渡ってしまい、需要が少ないというそもそもの根本原因があるのですが・・・それはさておき、ゼロ金利状態では、デフレスパイラル・経済の停滞・バブル発生など副作用がたくさん出てきます。

日本の土地バブル。米国のサブプライムローン、そして、今また債券バブルや自動車ローンバブル。

そのため、いち早く、不景気を脱しつつある米国は、金利を上げる準備を数年に渡り行ってきました。まずは、中央銀行が市場に供給する資金を減らして、そしていよいよ金利アップ=利上げに進みます。

リーマンショック以降、世界経済は、何度も危機に見舞われている。そのため、先進国は、金利引き下げ、中央銀行の債券買い入れ・量的緩和などで景気を支えてきました。

米国が、量的緩和を終えて金利を上げれば、世界経済に大きな変化をもたらします。すでに2013年の春にはバーナンキショックとも言われる新興国危機が起きています。

今年の後半から来年にかけて、米国FRBは利上げを行う予定。利上げを行えば、最高値を付けている株式市場が揺らぐ可能性がある。また、世界各地から投資資金が米国に集まってくる可能性も。

米国利上げの影響は?

実際にどう動くかは、織り込み済みの状況などで変わりますので、セオリーを

1.米国株式市場の下落:金利上昇は、株価下落要因。
借金をしての事業だと返済額が増加します。

2.ドル高:金利が高いとお金が集まる。
もっとも米ドル/円などは、米利上げを見越してだいぶ円安進行しています

3.米国債の下落:金利が上がると債券価格は下がります。

4.新興国株の下落:米国が大量に出した資金は、利上げで米国に戻ります。
すなわち新興国市場から資金が流出して株価下落に。

下流から見る投資の世界』(2015年6月9日号)より一部抜粋

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