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森友事件、海外では「アベゲート」と報道。米国なら大統領でも終身刑

「安倍逮捕」とは書かれていない

米国では、たとえ大統領であろうとも、公文書を改ざんすれば最悪、終身刑が適用されます。

ここから、日本の一部のジャーナリストは、「ニューヨークタイムズは安倍・逮捕と書いている」と言っていますが、これは間違いです。ニューヨークタイムズの記事には、「逮捕(=arrested)」という言葉は見当たらず、代わりに、9月の総裁選で安倍の第3選の目は潰えた」と書いています。他の主流メディアも同じです。

日本のメディアが次々と「書き換え」から「改ざん」に変更しているのは、海外メディアとの温度差を調整する意味合いがあります。

問題の公文書の原本から、ばっさり削除されてしまった個所が多く見受けられるので、郷原氏の言うように「書き換えであって、なおかつ原本が残っていいれば刑事罰に問うことは難しい」という見方は、おそらく、海外メディアを刺激するでしょう。

いずれ、彼らは、このように書くはずです。「日本のメディアは、まだ官邸に忖度して国家犯罪を見過ごそうとしている」。

森友問題の本質は…

森友・加計疑獄に目を奪われる過ぎるのは危険です。この問題の本質に迫るためには、かれこれ3年ほど過去に遡る必要があります。そうです、欧米メディアが、いっせいに「アベノミクスに死刑宣告」を行った時期です。

この間に、報じられているだけでも、3人のノーベル経済学賞受賞者と1人の連邦準備制度理事会(FRB)元議長が、日本の官邸や日銀を次々に訪れています。

2014年には、ポール・クルーグマン(プリンストン大学教授)が来日して安倍首相と会談、ジョセフ・スティグリッツ(コロンビア大教授)は、2016年と2017年の2回、来日して安倍首相に提言を行いました。

2人とも異口同音に「アベノミクスは即刻中止し、消費増税を延期すべき」と安倍首相にアドバイスしたのです。

これを受けて、2016年の伊勢志摩サミットで安倍首相は、「リーマンショック級の事態が起これば、消費税10%の引き上げは延期する」と唐突に声明を出して私たちを驚かせました。

逆に、そうした事態が起こらなければ、消費増税は万難を排してても実行する、と安倍首相は宣言したのです。安倍首相の口癖は、「この道しかない!」です。この道とは「アベノミクスを継続して消費税を10%に引き上げる」ということです。

そして、安倍内閣のアベノミクス教信者の閣僚たちは、彼らの忠告に耳を傾けることなく、アベノミクスを継続し、日銀の異次元の量的金融緩和を続行させるよう黒田総裁をプッシュしたのです。

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