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ウソだらけの中国株バブルが崩壊する3つの理由 電力消費量、貨物輸送量、生産年齢人口に注目せよ

中国政府の発表は信用できるか?疑わしい数字のオンパレード

中国の株価が大きく下がっている理由を推理するには、まず、中国経済が減速している中で、2014年7月以降、なぜ2.6倍にまで上がったのかを考える必要があります。

中国の株式市場について、価格以外の情報をわが国ではほとんど見ることはできません。数値で明らかになっていることを元に、論理的に組み上げることが必要です。

バブルを生んだ中国政府の株高政策とは?

(1)証券会社に政府資金を貸し付けてETF(株の上場投資信託)を買わせる
(2)政策金利を、従来の6%から0.25%ずつ4回引き下げて5%にする
(3)株式市場に年金基金等の政府資金を注ぎPKOを行う(Price Keeping Operation・価格維持策)

中国政府が恐れる景気減速は始まっている

ロイターは、中国の百貨店に閉店ラッシュが起こっていて、2014年通年で1619万平米の売り場面積が減ったと報じています(15年6月17日)。

3万平米(1万坪クラス)の大型百貨店に換算して540店分ですから、これは大きい。中国の国土は米国とほぼ同じで、日本の25倍です。日本で言えば、20店の百貨店閉鎖に等しい。期間は1年です。閉店の勢いの激しさがわかります。売上が好調なら、決して閉店はしません。

中国の失業率は農村部が省かれた数字

農村からの都市移動が年間1300万人と多い中国では、失業が増えると、都市流民になり、社会不安が高まります。政府の目標は都市部で年間1000万人の雇用を生むことです。

中国政府が発表する失業は10年以上、いつも4.0~4.3%の範囲で変化がない。これは、都市部に戸籍をもつ人が省に登録した失業(登記失業者)のみを集計しているからです。

農村部に戸籍をもつ人の失業は不明のままです。農村部の人口は50%の6億7500万人です(2012年)。経済的には、1990年以降に近代化が進んだ都市と、中世を残す農村の2つの国があると見ていい。

失業率の全国調査は実施されていません。西南財経大学は独自の調査で、都市部失業は、政府統計の2倍の8~9%台と推計しています。

日本の経済産業研究所(RIETI)は、2014年の中国主要都市(102都市)の失業率を8.7%と推計しています(移動人口分を含む)。

中国にとってあらゆる問題を生む失業は、社会福祉が未整備なため、他国よりはるかにクリティカルな問題です。

公式発表の「GDP成長率7%」も疑わしい

中国の実質GDPの成長は、2010年10.4%、2011年9.3%、2012年7.8%、2013年7.8%、2014年7.4%、2015年6.8%(IMF予測)とされています。

2012年以降は7%台に減速しています。政府は新常態(New Normal)と言い、景気の減速とは決して言わない。

中国や日本の対米輸出を激減させたリーマン危機(2008年9月)の前、中国のGDP成長は10~14%という高い水準でした。5~6年で商品生産と国民所得が2倍になっていたのです。

リーマン危機後は、2008年が9.6%で、9年が9.2%、2010年には10.4%に戻したものの、2011年は9.3%と、一段下がっています。

農村から都市の工場への人口移動が続く中国では、GDPの成長で8%はないと、失業が増えて社会不安が起こるとされていました。これは2桁成長の頃、中国政府自身が言っていたことです。

2012年には、20年来はじめて7%台の成長に落ちています。実質で7%は、10年で2倍の成長にあたります。ほぼ0%の日本、2%の米国、1%の欧州に比べれば、とても高い経済成長です。2015年は、公式には6%台の成長とされています(IMF)。

ただし上記の数字は粉飾されている可能性があります。

Next: 中国のGDP粉飾を見抜く3つのポイント

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