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中国経済「ソフトランディング」はこうして実現する!次なる不動産バブル形成のタイムリミットは1年=藤井まり子

西側がマネできない、中国ならではの住宅価格コントロール

さらに、次に、本当に注目すべきは、「中国では、中国の70都市の平均値で眺めると、住宅販売の『量』が増え始めて、半年か1年後には、住宅価格が上昇に転じる」という「事実」です。

今までの中国では、「地方政府が周期的に大量に住宅供給を行った後、半年から1年くらい時間が経過してから、住宅価格が急騰する」という、赤裸々な現象が起きているのです。

中国の地方都市では、不動産取引においても、田中角栄真っ青のインサイダー取引は、日常茶判事なのです。

繰り返しになりますが、中国では、土地の私有制が認められていないので、不動産や住宅の「供給」は、地方政府が一手に握っています。

新しく払い下げられる不動産や住宅の「供給量(=販売量)」は、地方政府の完全なコントロールの下にあるわけです。

すなわち、中国では、不動産の供給「量」も、その「価格」も、地方政府の意のまま、地方政府のコントロール下にあるといっても過言ではないのです。

具体的には、中国の地方都市では、中国の景気が冷え込んで中国人民銀行が利下げをビシバシ行っている「まさにその時」に、地方政府主導で、住宅がどんどん大量に建設・販売されるんです。

アメリカ・サブプライム危機の直後でも、グローバル規模で世界景気が低迷すると、資源コモディティー価格が暴落しました。そういった大不況の時に、中国の地方都市では、官主導で積極的に大量に住宅が建設されて、住宅供給公社などに供給されるんです。

ある意味、これはとても効率的なんです。が、西側の「民間主導」の「民間企業」の価値基準からいえば、とてもじゃないけど、こんなハイリスクはなかなかチャレンジできません。西側の「民主導」の経済ですと、不況のど真ん中で積極投資というのは、なかなかできない話です。

ところが、「癒着どろどろ」の中国では、官(=地方都市)と癒着している開発業者が、不況期こそどんどん大量に住宅を建設して、住宅供給公社に極めて安い価格体で供給し始めるですね。「癒着どろどろ」の官主導だからこそできることですよね。

そして、中国では、「官主導で大量の住宅が販売(供給)され始めてから、半年とか1年後には、不動産価格が上昇に転じる!」のです。景気が良くなって住宅を購入したいと思う人民が増え始めると同時に、官主導で住宅供給量が制限されて、販売量が減少に転じるから、住宅価格が急上昇するのです。

この「供給制限による住宅価格の上昇」は、やがて「住宅バブル」を形成するわけです。

「癒着どろどろ」の中国では、かくして、地方政府と官僚とその一味が住宅販売を通じて「濡れ手に粟」でぼろ儲けできる「仕組み」が出来上がっているのです。

これは、「国営企業や公営企業などの独占企業がぼろ儲けする」ためには、とても効率的な「仕組み」ですが、共産党一党独裁の中国だからこそ創り上げられる「仕組み」です。

西側の「市場メカニズム」「自由競争」が生きている資本主義経済では、とてもじゃないけど「中国のような独占的な価格形成メカニズズム」は働きません。

というわけで、中国では、株式市場のみならず、住宅などの不動産市場においても、様々な規制や「癒着の構造」が働いていて、その価格だけ眺めても、西側の価値基準では推し量れない動きをしてきたわけですし、これからもしてゆくことでしょう。

言い換えると、中国では、今現在進行形の「株式バブル」は、「次なる不動産・住宅バブル」が形成されるまで、「つなぎ」として、なんとか価格維持さえできていれば、習近平体制は安泰なのです。

すなわち、習近平体制としては、「次の不動産・住宅バブル」が形成され始めるまで、せめて半年か1年間くらいは、なにがなんでも、「株式バブル」を崩壊させるわけにはいかないのです。

幸い、北京や上海などの大都市では、住宅価格が上昇に転じ始めています。中国経済はソフトランディングする可能性が高いと言えるでしょう。

もちろん、可能性としては低いものの、向こう半年~1年の間に、習近平体制が「次なる不動産・住宅バブルの形成」に失敗したならば、「中国発世界同時不況」「中国発世界同時株安」が巻き起きるかもしれません。可能性としては低いものの、このケースには要注意です。

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藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』7月28日号より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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