「QRコード決済」が電子決済の主流となった理由
全世界で「紙幣や小銭」で買い物をするのは時代遅れとなっており、人々はキャッシュレスに向かい、電子決済でのやり取りをするようになっている。
電子決済と言っても、様々なやり方がある。デビットカードやクレジットカードを渡して決済してもらう方法もあるのだが、これだとカードが何枚も財布の中で増えてしまうデメリットや、カードを手渡しする手間があった。
そこで、スマートフォンやアップル・ウォッチで情報を読み取る非接触決済タイプのものや、QRコードを読み取って決済するようなタイプのものが出てくるようになった。
中でも爆発的に流行しているのが「QRコード決済」だ。
なぜ「QRコード決済」が主流になりつつあるのか。それは、使い勝手の良さとコストの面からだ。
店の側は、高額で使用が難しい専用端末を用意しなくてもいい。単にQR決済コードが表示できるタブレットのようなものがあればすぐに導入できる。
ユーザー側も、非接触決済ができる最新の高機能端末を用意しなくてもいい。アイフォンでもアンドロイド端末でも問題ない。古いスマートフォンでもQRコードが読めるアプリを入れれば取り入れられる。
店側もユーザー側も、どちらも簡単に取り入れられて簡単に使える。それが「QRコード決済」だったのだ。
タイの屋台でも「QRコード決済」
だから、この「QRコード決済」はアジア圏で爆発的な決済方法として定着したのである。
中国では、ほぼ全土がこの「QRコード決済」で埋め尽くされ、これが東南アジアにも広がっている。
たとえば、タイではレストランはもちろんのこと、カオサンの屋台でもスクンビットの屋台でもQRコードによる決済ができるようになりつつある。
高額なスマートフォンを用意しなくても、高額なレジ端末を用意しなくても電子決済が可能になり、負担の重い紙幣や小銭の管理や流通のコストから逃れられる。
アジア圏は様々な電子決済の中から、「QRコード決済」に未来を見出した。
こうした中で、タイ政府もまた時代を見据えてキャッシュレス化を強力に推し進めようとしており、政府主導でPromptPay(プロンプトペイ)を統一決済システムとしてまとめ上げて稼働させた。
プロンプトペイも当然「QRコード」決済だ。
店側は端末で買い物の代金をQRコードで表示し、消費者はそれをスマートフォンで読み取るだけで瞬時に支払いが完了して銀行から代金が引き落とされる。タイの屋台でもそんな光景が広がろうとしている。