機械商社営業マン ユウスケさん(27歳)の生活
お仕事がある日のスケジュール
7:30 起床
8:00 家を出る(クルマで通勤)
8:30 会社到着、お仕事開始
13:00~14:30(時間はまちまちですが、お昼休みはたっぷり1時間半)
19:00 帰宅(※自由時間は、趣味のムエタイジムに通ったり、日本食を食べに行ったり)
こちらはユウスケさん(27歳)、タイ在住歴は1年半ほど。現在は機械商社の営業マンとして働いています。
ユウスケさんはもともと、とある日本商社の駐在員として訪タイ。その会社を退職後に、半年前からバンコク都内の会社で現地採用として働き始めました。営業一筋の男前!といった雰囲気。実はさきほどのみきさんのお友だちでもあります。
いまお勤めになっているのはどんな会社ですか?
タイ国内の工場に各種機械を販売する専門商社です。日本人は2人、タイ人は8人ですね。
ユウスケさんはそこでどんな業務を?
僕は前職もそうですが営業ですね。たとえば今は、これまで手動で作っていた物を機械で作らないか、といった提案をさまざまな企業に対して行っています。また、日本人が2人しかいませんので、タイ人スタッフのマネージメントも重要な仕事です。
タイ人スタッフとの意思疎通はどのように?
僕は英語ができるので、基本的にタイ人スタッフとは英語で会話をします。ただ、頑張ってタイ語も使うようにしています。そのほうが真剣に話を聞いてもらえる場合もありますから。それでも伝わらない場合は通訳に頼むこともありますね。
いまのお仕事のやりがいはどんなところでしょう?
前職も今も、営業マンとしてはやはり、取引先から信頼され、頼りにされることにやりがいを感じますね。最初はつれなくても、あきらめず相手のニーズに応えることで、少しずつではありますが心を開いてもらえますし、さまざまな相談をしてもらえるようになります。
もう1人の日本人がユウスケさんの上司でしょうか?
はい。有り難いことに上司との相性はとてもよく、いまの会社に入って間もない自分にもいろいろ意見を求めてくれたり、さまざまな業務を任せてくれます。小規模の会社ですが、仕事内容にはとても満足しています。転職して良かったですね。
気になる現在のお給料はどれくらいでしょう?
自分の場合、月によって多少変動するのですが、おおむね月6~7万バーツ(約21~25万円)くらいですね。あとは、家賃の会社負担制度などがあります。
仕事をする上での苦労や悩みはありますか?
いろいろありますが、日本で働くのと大きな違いは、やはりタイ人スタッフのマメージメントですね。
具体的には?
現地採用で、なおかつタイ人と関わっている日本人は皆が悩む壁だと思うのですが、日本人同士の感覚で指示や伝達をしても、なかなか動いてはもらえません。業務の正確性にも欠ける面があるんです。
「タイ人が働いてくれない!」「もっとしっかり仕事をしてほしい!」といった悩みはよく聞きますね。ユウスケさんなりの工夫はありますか?
まず、タイ人スタッフの一般的な性格として、仕事よりも生活が中心。また性格が大らかなのは良いのですが、逆に言うと業務面で失敗があったときなど、それを反省し次に生かす姿勢には足りない面があると感じます。あくまで日本人から見ると、なのですが…。
そのため僕の場合、タイ人スタッフには、やってほしいことを1から10まで簡潔に伝えることを意識しています。業務を箇条書きにして紙に書いて渡すのは、後々「言った言わない」を発生させないためにも有効です。
また、日本では部下の上司に対するホウレンソウ(報告連絡相談)の重要性がよく言われますが、僕は、むしろ自分のほうから何でもタイ人スタッフに確認しに行くようにしていますね。
ユウスケさんは、二十代の現地採用社員としては、かなりの高級取りですね。また、上司との信頼関係があり、大きな仕事を自分の裁量に任せてもらえる自由度の高さも魅力のようです。
そんなユウスケさんの悩みは、タイ人スタッフとの人間関係。これは日本人現地採用に共通の悩みのようです。タイ人スタッフが就業時間中にフェイスブックやLINEでサボる(しかもめちゃくちゃ長い…笑)なんてのは序の口です。
基本的にタイ人は真面目な性格なのですが、日本人とはその真面目の基準が違うんですね。まさに文化の違いです。
ワタクシも以前、「タイ人って仕事が嫌いだよね。仕事しないよね。どうして?」とタイ人の旦那に思わず愚痴ってしまったことがあります。その時は、「きのう彼氏と別れて心が折れてしまったので、今日は仕事ができません。帰ります…」というタイ人スタッフがいたんです。日本人なら、せめて仮病を使うところですよね(笑)
このような場合に、気の短い日本人なら「そんなの知らないよ!」と怒ってしまうかもしれませんが、中には、日本の本社から求められるクオリティと現地における現実の板挟みになり、鬱病になってしまう人もいるんです。そうなってしまっては大変。
だからこそ、ユウスケさんのように日本人とタイ人の気質や文化の違いを理解した上で、コミュニケーションの手順をきちんと考える必要があるのだと思います。
さて、そんなユウスケさんの会社ですが、上司の方いわく「在タイ日系企業の中で1番ユルい会社」だそうで、お昼休みはなんと1時間半!
前ページのみきさんの会社もそうでしたが、総じて勤務時間は長くなく効率重視、労働環境は日本と比べても悪くないようです(もちろん、お給料も日本の基準とは異なりますが)。
ユウスケさんの趣味はムエタイで、週に5回ジムに通うこともあるのだとか。私の経験でも、在タイ日本人が口を揃えて言うのが「就労時間には満足している」という点で、きちんとした会社を選べるなら、ワークライフバランスを重視する方にはバンコク勤務は魅力的だと思います。
ユウスケさんが住むラマ9世駅近辺は、交通の便が良く、タイでも有数の家電量販店や大人気のショッピングモールがたくさんあります。このような人気エリアに会社負担で住めるのも有り難いとのことでした。
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