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日経平均急落の底は1万8,360円か。2019年以降、上昇へと向かう条件と読み筋=伊藤智洋

市場参加者の共通認識がもたらす値動き

価格は、資金移動の事情から、どうしても上昇してしまうとき、上げ幅を拡大し、どうしても下げてしまうとき、下げ幅を拡大します。価格が上昇した後に下降の動きが必然としてあらわれるので、下げの動きは、投機が自ら作り出すことができます。

しかし、長く値幅の伴った上昇の動きは、明確な理由があり、多くの市場参加者の共通の認識があるからこそあらわれます。誰かの思惑だけで、長く値幅の大きな上昇の流れなど作り出すことはできません。

下げやすい時期に下値堅く推移して、その後、上げやすい時期へ移行する過程で高値を更新する動きがあれば、それは、当然、その後の上げやすい時期に、以前の高値を大きく上回る上げ余地があるという多くの市場参加者の共通の認識があるからこそ、あらわれている動きであると推測できます。

日経平均株価が9月から10月にかけて本年の最高値を更新する動きは、少なくとも年末へ向けて、下げ難い状況があることを示唆しているからだと推測できます

年末へ向けて十分な下げ余地があるなら、7月~10月の下げやすい時期に、価格が十分に下げていて、高値を更新できるような値位置になっていないと考えられるからです。

2018年は大きな転換点となった

本年は、10月に年間の最高値を更新したにもかかわらず、年末の値位置が1月4日の始値2万3,073円を大きく割れて、今年が弱気に推移する年になりました。

たったこれだけのことですが、来年以降、(半年程度の)長期的な視点から値幅で利益を得るためのポジションを持つことが難しくなります。

違いを説明する前に、基本になる考え方を2点おさらいしておきます。

それは、「価格が上げやすい時期に上げ幅を拡大して、下げやすい時期に下げ幅を拡大する」「長期の目標は人が作るものなので、小目標をクリアしながら積み上げてゆくことで達成することができる。したがって、長期シナリオは、日柄を経過するごとに絞り込むことができて、そのシナリオの信頼性が高まってゆく」ということです。

2019年からの考え方は?

これまでと、今後の違いは以下のようなことが挙げられます。

今年までの考え方で、来年、弱気パターンの年として推測していた場合、6月以降、6月までの高値を基準にして積極的な売りを入れることができます。価格が下げやすい時期に下げ幅を拡大して、上げやすい時期に上げ幅を拡大するという考え方ですから、6月から9月までの下げやすい時期にそれまでの高値を更新する動きなどあらわれず、売り圧力が強まるという見方であって、過去にそうなってきたからです。

したがって、6月以降、上値の限界がはっきりした時点では、損切りの場所など気にせずに、6月から10月までの期間に下げるのをただ待っていればいいわけです。

来年以降の考え方は変わります。弱気に推移する年であっても、6月以降、一時的に上げが勢いづいて、年間の最高値を更新してしまう可能性があると考えておく必要が出てきます。その高値更新の動きは、そのまま年末へ向けて上昇の流れを作る動きになるのか、想定していた通り、弱気パターンの年となって、戻り高値を更新した後、大きく売られる展開になるのか、高値の突破によって判断することができません

長期シナリオは、上げやすい時期に上げ幅を拡大するか否か、下げやすい時期に下げ幅を拡大するか否かを見極めて、日柄を経過するごとに精度が高まるという考え方で組み立てています。だからこそ、積極的に仕掛けられる場所があるのです。しかし、来年以降、イレギュラーがあることを前提として、長期シナリオを考えてゆく必要が出てきます

日柄の経過は、予測に対する信頼の高まりへとつながるからこそ、一定の損失を受け入れて、その後も積極的に仕掛けることができますが、予測の信頼性がゆらぐ場合、今の損が次の利益への信頼につながらないことになります。この違いの恐ろしさが皆さんにはわかるでしょうか。

Next: 難しくなる相場予測。2019年以降、早い段階で2万4,448円を目指す?

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