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べらぼうに増えた日本の空き家、所有者に代わって「税金で解体する」のが正しい理由=姫野秀喜

税金で解体するのが一番簡単

なので、普通に考えたら税金でやるのが一番簡単だと思うんです。

スケールメリットで1戸あたり100万円で解体できるとしたら、220万戸×100万円=2兆2,000万円くらいです。

オリンピック予算で3兆円とか言われているし、国家予算は一般会計で100兆円、特別会計で200兆円くらいあるので、2兆円とか微々たるもんです。

税金投入して解体をしまくれば、地方の業者が潤うし、経済政策にもなって一石二鳥になると思うのです。

平成29年の新築戸建ては53万戸もある矛盾

「空き家が問題だ~!」と叫ぶ一方で、平成29年の戸建ての新築数はなんと驚きの53万戸です。

毎年、新築戸建てが50万戸ほど増え続けているのが、この日本です。10年で500万戸の新築戸建てが建てられます。

戸建ての無人の空き家が220万戸も存在するのに、新築を建てちゃうんですよ!驚きですね。つまり、誰も空き家なんか気にしていないんですね。

なぜ家余り状態なのに、新築を建てちゃうのか?

どうして新築を建てちゃうのか。

それはその方が「得」するからです。業者は既存の建物をリフォームして売るより、新しい建物を建てたほうが楽だし儲かります。買う人も、古い作りの家より、新しい家のほうが気持ちいいですよね。

つまり、業者にとっても買う人にとっても「得」だから新築が選ばれるのです。

家が余っているのに、余った家を活用せず、新しい家を建てるというのは、底に穴のあいたバケツに、一生懸命、水を入れているようなものです。水をたくさん注いでも、バケツの穴から、ジャージャーと流れ出ていきます。

Next: 空き家問題を解決するのは実は簡単?

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