「バブル型の景気循環の時代」は終わった
ダリオ氏は、「2020年秋の大統領選挙の前に、アメリカが景気後退入りする可能性は、35%くらいにまで低下した」と方針転換しているのです。
(大統領選挙の年の2020年には、トランプ大統領は選挙に勝つためには何がなんでも景気浮揚策(バラマキ)に打って出ることでしょう。対抗する民主党の候補たちも、バラまくことしか考えていません)。
ダリオはたいへん影響力がある人物ですし、自分の影響力を自覚している人物です。
2018年から悲観論を開陳していたダリオは、2018年を通じてパウエルFRBに「利上げを止めるように」とプレッシャーをかけ続けた人物なわけです。
そのダリオ氏が、「2020年の景気後退入りの確率は35%」と言っているのですから、ますますパウエルFRBは「次の利上げ」ができなくなります。
現在の内外の株式市場の上昇は、20%~35%の確率で「株式ブームの最後の一刷毛(2019年後半の暴落)」である可能性がありますが、その一方で、今現在の内外の株式市場の上昇は、65%~80%の確率で「長い長い株式ブームのただの後半戦(株式ブームは2020年まで続く)」である可能性があります。
景気拡大期は長くなればなるほど「景気後退期が近づいている!」と考える人々が多くなるのは無理もないです。繰り返しますが、経済がサービス化した現代では、景気拡大期が長くなる傾向があります。サブプライム危機後では、先進各国の中銀たちも「2%インフレ目標」を掲げています。金融規制も強化されて、ブームは起きてもバブルが起きにくくなっています。
人々が想像している以上に、今回の景気拡大期は長いかもしれません。
私たちは「間違った思い込み」を捨てなければいけないでしょう。
「低金利下で大型バブルが生成されて、利上げと共にそのバブルが崩壊、ある日突然に暴落が起きて、その後真っ逆さまに景気が後退してゆく」といった「ITバブル」や「サブ プライムバブル」などの「バブル型の景気循環の時代」は終わったのはないでしょうか?
サブプライム危機「後」は、ボルガールールなど「投資銀行への規制」が強化されて、バブルが起きにくくなっているのです。
「100年に一度の危機」を無事潜(くぐ)り抜けた今は、「バブルの生成や崩壊を伴わない『穏やかな景気循環』の時代」が始まっているのかもしれません。
上手くゆけば、その良好な人口動態から考察すると、今のアメリカ経済は向こう3年から4年は「景気後退」に陥らないかもしれません。
アメリカが景気後退に陥らなければ、この日本経済も、かつてのような「理不尽な円高不況」に無駄に苦しまなければならない時代は訪れないということになります。
(だからこそ、私はアメリカ経済の行方が気になってしょうがないのです)。
【要注意!】なお、資産形成および投資は、必ず「自己責任」でお願いします。この記事は藤井まり子の個人的見解を述べたもので、当メルマガ及び記事を読むことで何らかの経済的及び精神的被害を被ったとしても 当方は一切責任を負いません。
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『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』(2019年3月1日号)より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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