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バブル崩壊はもう訪れない?2020年まで続く上昇相場は「穏やかな景気循環」の時代へ=藤井まり子

「最後の一刷毛(ひとはけ)」の確率は、20%~35%くらい?

「アメリカのイールドカーブ」を眺める場合、今のような低インフレ時代では、「ドル国債3か月物」の金利と「ドル国債10年物」の金利の「差」に注意する必要があります。

(多くのマスコミやエコノミストたちは、未だに「高いインフレ時代」の先入観で、イールドカーブを眺めていますが、それは間違っています。彼らは、「ドル国債2年物」の金利と「ドル国債10年物の金利」の「差」を眺めて、将来を占おうとしていますが、それは間違っている可能性が高いのです)。

今のような低インフレ時代では、注意すべきは「ドル国債3か月物」の金利と「ドル国債10年物」の金利の「差」です。

今現在の「ドル国債3か月物」の金利と「ドル国債10年物」の金利の「差」は、0.279(279bps)です。

これは、将来の「向こう2~3年の成長率の鈍化」を見越していますが、「景気後退」は全く予測していません。

なにはともあれ、今現在、市場を支配する楽観論は、「1月4日にパウエルFRB議長が、市場の恫喝に、さらにはトランプ大統領の恫喝に屈して、金融緩和策へと大転換した」ことが一番大きいです。

次いで、1月24日にはドラギECB総裁もTLTRO(量的金融緩和策の一種)に言及しました。

多くの市場関係者は、次は日本の「安倍&黒田」コンビの出方を見守っています。

中国北京政府も「死に物狂い」で市場へ超大量のマネーを供給、対GDP比3~4%の超ウルトラ級の大型財政刺激策を発動しています。

詳細は3月上旬(3月5日?)の「全人代」で明らかになることでしょう。

米中通商協議では、「元の安定」(=事実上の元の切り上げ)を約束された模様。

では、今現在のグローバル規模での株価の上昇は、「ブームの最後の一刷毛(=今年後半には暴落があるのか?)」なのか?

それとも、「長い長い株式ブームの、ただの後半戦(株式ブームの終息は2020年以降)」なのか?

どちらなのでしょうか?とても気になるところです。

マーケット関係者の中には、未だに「2020年景気後退説(2019年後半の暴落説)」を信じている人が20%くらい存在しています。

ちなみに、「第二のジョージソロス」と称賛されていて、世界最大のヘッジファンドを率いているレイ・ダリオ氏は、1年半前まではアメリカ経済と株式市場の先行きには悲観的でしたが、今年に入ってからの中銀たちの一連の政策変更を受けて、直近のブログでは方針転換を表明しています、楽観論に傾いています。

Next: 現在の世界的な株価上昇はどこまで続くのか?

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