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リーマン危機から10年、膨らみ続ける世界の借金の先に見える崩壊の危機=吉田繁治

負債はいずれの日か臨界点に達し、資産バブルが崩壊して金融危機になる

2000年から18年までの世界の総負債は、250兆ドルに増えています。

世界の総負債は、2000年には80兆ドル付近でした。当時はまだ、穏やかでした。この総負債は、2018年の250兆ドルまで3.1倍に増え、年率の6.5%と世界のGDPの平均増加率より高い増えかたをしてきました。2018年の残高は、世界の8,000兆円のGDPの約3倍に達しています。

【その原因と結果】
世界の負債の増加額は、名目GDPの増加率より数ポイントは高いことが18年、途中でのリーマン危機という金融危機を挟みながら続いて、この負債の増加こそが世界の「金融的な資産のバブル価格」を生んできたのです。

返済と利払いが必要な負債が、1年プラス6.5%で負債が増え続ければ、必ず達する臨界点にきた前後には、金融的資産のバブルは崩壊する宿命にあることです。

(1)1990年は、日本5年で5倍になった資産バブル崩壊でした。
(2)10年後の2000年は、米国の11年間で13倍になったドットコムの株価バブル崩壊、
(3)8年後の2008年は、米国の10年で2倍に上がった住宅の下落からの、サブプライムローンの下落がデリバティブの証券化商品の全面的な崩壊に波及したことからの金融危機(リーマン危機)でした。

そのリーマン危機から10年目の2018年は、世界で250兆ドル(2京7,500兆円)というイマジネーションを超える金額の負債が世界の金融的な資産の高騰を生んでいます。

このバブルが崩壊すると、貸し手の中央銀行と銀行の不良債権になり、今度は全世界的な金融危機にも至るでしょう。

〔「時期」だけの問題〕
その年度、時期がいつかというだけです。負債の増加と金融的商品の価格上昇が続くと、価格が上がり過ぎたという原因から、金融危機に至ることは確定しています。〔早ければ2020年、遅くとも2022年〕

Next: 米国の負債は現在、どのような状況になっている?

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