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2016年は世界的景気後退と金融危機の年?著名エコノミスト12人の予想

(4)「EUは、いまだ最大の問題に直面している」-レベッカ・パターソン

レベッカ・パターソン(Rebecca Patterson)は、ベッセマー・トラスト(Bessemer Trust)の主任投資役員。ベッセマー・トラストは1000億ドル以上の資産を管理運用しています。

レベッカ・パターソン警告と投資のヒント:

2016年、ユーロッパにとって、もっとも大きいリスクは「難民危機」である。それは、EUに対するもっとも大きい挑戦だ。

パリの恐ろしいテロ攻撃によって、難民危機が政治的、政策的な方針変更をもたらしたり、消費者の消費パターンを変えさせてしまうというリスクを増大させている。

そのどちらも、ヨーロッパの経済成長と企業収益に関してセンチメントの上で感情的に重苦しい雰囲気を作り出している。

そうした危機感があるものの、ヨーロッパの株式は“重量オーバー”の状態のままであり、ユーロは弱含みの状態にある。

今、世界的に多くの投資家が、何百万人もの移民がヨーロッパ経済と市場にどんな影響を与えるのか、いろいろ想定はしているが、その難民危機が生成する副次的な危機が、来年、どんなトリガーとなるのか、誰も確かな答えを出していない。

(5)「利回りは上がると予想する」-ジム・キャロン

ジム・キャロン(Jim Caron)は、モルガン・スタンレー投資経営陣の常務。

ジム・キャロン警告と投資のヒント:

来年は、インフレのリスクが再び、市場に戻ってくる

インフレのトレンドは、30年米国債の利回りが、おそらく3.75%に向けて上がっていくことによって鮮明になるだろう。

人々が経済情勢は改善されていると考えつつも、一方では連邦準備制度理事会(Fed)がゆっくり金利を上げていくので、冷や汗をかかされる場面が何度かあるだろう。

(6)「配当のより一層の選別が強化される」-ラス・コースタリッチ

ラス・コースタリッチ(Russ Koesterich)は、世界最大の資産運用会社ブラック・ロック(Black Rock)の最高投資責任者である。

ラス・コースタリッチの警告と投資のヒント:

2016年になると、連邦準備制度理事会の重要性は、ますます薄れていく。

また、ジャネット・イエレンは徐々に利上げを進めていくだろうと考えている。

経済成長は、世界的に鈍化したままの状態が続くものの、投資家たちの間では、高利回りの資産への渇望が増大していくだろう。

財政危機の前に買った高利回り債券に依存していた投資家は、それらの証券がすでに尽きてしまっている。

高収益の債券には、いままで以上リスクが伴うが、だからといって、それをやらなければリターンは得られない。

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