(7)「天然資源の価格に大幅な回復が見られ始める」-バーバラ・バーン
バーバラ・バーン(Barbara Byrne)は、バークレイズ・キャピタルの投資銀行部門の副会長。
バーバラ・バーンの警告と投資のヒント:
2016年は、天然資源の価格に大幅な回復が見られ始めるだろう。きわめて重要なことは、それが政治的理由からであるということだ。
今、ノルウェイ、サウジアラビアなどの政府系投資ファンドが下落し始めている。われわれは、それについても反転すると見ている。
これらの国々には、外貨準備の変動に対応できるだけの余裕はない。
したがって、今後は、より安定した原油価格に移っていくだろう。安定した価格とは、1バレルあたり60ドル程度である。
そして、同時に、現在の需要を満たすことに集中している持続可能な経済に寄与するエネルギー関連に投資された資金は、おそらくうまくやるだろうと考えている。
(8)「ラテンアメリカに学ぶ」-トゥリオ・ベラ
トゥリオ・ベラ(Tulio Vera)は、JPモルガンのラテンアメリカ民間銀行の世界投資のチーフ・ストラティジストである。
トゥリオ・ベラの警告と投資のヒント:
アルゼンチンから一条の光が差し込んでくる。それは、アルゼンチンだけでなく、南米地域にとっても重要である。
ブラジルの投資見通しは、今はまた不透明のままであるが、メキシコは、特に自動車産業において、米国の景気回復から利益を上げ続けている。
ラテンアメリカの資産状況には、現在と来年の終わりの間に、若干の興味深いポイントが出てきている。
われわれは、これらの市場のいくつかに、再びエントリーする(投資の出動)瞬間に近づいている。
(9)「インパクト投資は癌をターゲットにするだろう」-マーク・ ハーフェラー
マーク・ ハーフェラー(Mark Haefele)は、スイスの銀行・UBSのグローバル最高投資責任者。
マーク・ ハーフェラーの警告と投資のヒント:
世界は高齢化に向かっている。そして、癌治療の需要は、一方的に高まっている。
にもかかわらず、治療法の開発や創薬の開発におけるもっもとリスクの高い段階における資本の供給は限定的だ。
ヘルスケア各社は、後の段階(癌の進行が見られた段階)の研究に集中する傾向がある。
しかし、初期段階の癌対策への投資こそが、後の長期にわたる魅力的なリターンにつながり、それが、社会に貢献することになるのであるが、初期段階への投資は薄い。
とはいうものの、投資家が、ポートフォリオを社会的価値と整合させようとしているので、「インパクト投資」として知られているこの種の実践は、より人気化する気配が見えている。