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日銀追加緩和の有無で考える今後の相場シナリオ~日銀会合を控えて=馬渕治好

「リスク回避のための円高」の化けの皮がはがれかかっている

先週(1/18~1/22)の世界経済・市場を振り返って(2)

この他の材料としては、1/19(火)が中国のマクロ経済統計の集中発表日となっており、特に10~12月期のGDP統計が注目されていました。実質GDPの前年比は6.8%増(2015年全体では6.9%増)となり、成長率減速の程度が緩やかであったため、これ自体は大きな波乱要因とはなりませんでした。

さて、ここで、先週の主要国の株価指数騰落率ランキング(現地通貨ベース)をみると、上昇率ベスト10は、上昇率の高い順に、ロシア、コロンビア、スウェーデン、オランダ、デンマーク、ノルウエー、アルゼンチン、フランス、カナダ、フィンランドとなっており、資源国株のリバウンドと、ECBの追加緩和期待による欧州株の上昇が、目立ちます。

逆にワースト10は、下落率の高い順に、ギリシャ、フィリピン、エジプト、香港、ハンガリー、シンガポール、TOPIX、ポーランド、インドネシア、ブラジルで、日本については、日経平均も12位です。日本発の悪材料がないのに、日本株が不当に売りこまれた、という感が強いです。

外貨相場(対円)の先週の騰落率ランキングでは、対円で下落した(円高になった)主要通貨は、5通貨しかありませんでした。

つまり先週は、終わってみれば全面的な円安商状であり、行き過ぎた「リスク回避のための円高」の化けの皮がはがれかかっている、と考えます。その対円で安くなった5通貨とは、アルゼンチンペソ、ポーランドズロチ、スイスフラン、ブラジルレアル、メキシコペソでした。

米ドル/円 日足(SBI証券提供)

米ドル/円 日足(SBI証券提供)

ブラジルは株価も通貨も不振で、ブラジル経済の苦境が反映されています。1/19(火)発表のIMF(国際通貨基金)による経済見通しでも、ブラジルの経済成長予測値は大幅に下方修正されました。

逆に対円で上昇した(円安になった)通貨を、上昇率の高い順に挙げると、ベスト10は、カナダドル、マレーシアリンギット、チリペソ、豪ドル、南アランド、トルコリラ、韓国ウォン、シンガポールドル、タイバーツ、ニュージーランドドルで、資源国通貨が多く含まれています。

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