「量的緩和は麻薬。株価を上げる以外の効果なし」ダラス地区連銀前総裁
団塊世代のダラス地区連銀前総裁、リチャード・フィッシャー氏のCNBCでの放談が話題になっています。
総裁職を辞めたのは2015年。現議長とは異なり妥協を好むタイプではないようで、ダラス地区連銀総裁時代の2013年、ベン・バーナンキ前議長が進める量的緩和に対しても反対の意を唱えています。
2015年12月18日にイエレンFRB議長が利上げを発表しましたが、その後もあからさまに「第3次量的緩和は間違いだ。あの時、私は反対の投票をしたよ。やりすぎな、過剰な政策だったから!」と語っています。
かように言いたい放題の名物男ですが、本日ご紹介するのはそんなフィッシャー氏の新たな言いたい放題、CNBCインタビューです。動画はここやここで見てください。
CNBCインタビューのポイント
我ら連銀は、金融システムにコカイン(1回目の量的緩和)とヘロイン(2回目の量的緩和)を打って資産効果(株価上昇)をもたらした。今はリタリン(3回目の量的緩和)でその効果を維持させているのだ。
前に言ったように、我らが連銀は巨大な軍事力を持っているのだが、何せ弾薬はもう残っていないのだ。
株価は上げたが、それ以外には何もできていないのだ。
米国の景気回復にはとにかく時間がかかるし、これからはもっともっと時間がかかるだろうね。なぜかと言えば、それは米国連銀、議会、大統領が完全無欠の無責任だからさ。
…インタビューの紹介はここまで。つまり連銀はもう無力化しており、金融市場は崩れるのみ。
もはや彼らのかけ声を信じる者はおらず、言えば言うほど、やればやるほど、虚しい結果となっているのです。その状況はこの種の言葉に集約されるでしょう。「いま出口戦略を語るのは好ましくない」――