ベーシックインカムは強い「毒」がある
「いや、ベーシックインカムの対象は日本人だけだ」という人もいるかもしれないが、日本には何でもかんでも差別に結びつけて騒ぐ活動家もいる。「彼らにベーシックインカムを与えないのは差別だ」という運動によって、彼らはあっと言う間に特権を手に入れるはずだ。
さらには、「日本人と結婚したらいい」とか「日本人に成りすませばいい」と考える外国人も大量に出てくるのは目に見えている。
「特定技能制度+ベーシックインカム」がいかに危険なものであるのか、不思議なことに保守派の間でもほとんど議論されていない。
ベーシックインカムで国民ひとりあたり月額7万円に設定しても、年間で88兆円ほど必要になってくる。そうであれば、税金はますます過酷になっていく。
結果的に、働く人が過酷な税金を払ってぶらぶら生きている人間や外国人移民を養うという奇妙なことになってしまう。
そもそも、ベーシックインカムを取り入れて「大量の働かない日本人」を増やして、国の将来が明るいのかどうかという意見もあって然るべきだ。ベーシックインカムは強い「毒」が含まれている。下手に取り入れると致命的なほど国を傷つける。
貧困層を救済するというのは大切なことなのだが、「国の未来を守る」という大前提がもっと大切であると思うならば、ベーシックインカムの議論については、もっと慎重で深いものであってもいいはずだ。
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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2020年8月22日)
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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