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菅政権お前もか。「消費税アップは日本を壊し税収を減らす」不都合な事実=矢口新

日本の税収は少ない

11ページも見ていただきたい。日本政府の社会保障支出はOECD平均を上回る程度だが、それ以外の支出は32カ国中31番目と低い。これは民主党政権下で行われた「仕分け」が無理難題であったことを示唆している。

その理由が分かるのは租税収入のところだ。日本は29位で収入が非常に少ない。また、日本以下のところは財政均衡状態に近く、徴税を多くする必要性が少ないことも分かる。一方の日本はOECD諸国中最大の財政赤字を抱えている。

15ページはその結果としての債務残高の国際比較、16ページは保有資産と相殺した純債務残高の国際比較だ。これは本日の趣旨からは外れるので、ご自分で確認していただきたい。

ちなみに、1997年以降の日本経済の縮小を、アジア通貨危機やリーマン・ショックなど海外要因に見る人たちが多いが、その間も海外は3倍ほどに成長、中国などは10倍以上にも成長してきた。日本は戦後最長とされる「いざなみ景気」の極めてゆっくりとした回復、戦後2番目のアベノミクスでの回復で、ようやく1997年度の規模に戻れたに過ぎない。

菅総理になっても日本は絶望的

要約すると、3ページの図からは、税収の実質的なピークが1990年度であることが分かる。つまり、歴代の政府は限られた収入をやり繰りすることばかりを考えてきたことになる。そして、税収を増やすには経済成長が必要なのに、消費増税を続けてきたのだ。

そして8ページの図から分かるのは、消費税が景気を後退させ、他の税収を減らすことにより、総税収を減らしてきたことだ。このことは、社会保障制度を脅かしているのが、実は消費税だということになる。

こうした図の解釈が正しいならば、現状の日本は、また近未来の日本は菅新首相になっても絶望的だということになる。

Next: 日本経済の処方箋は簡単。それは「消費税を撤廃する」こと

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