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菅首相、実弟をJR関連企業に捻じ込み?歪んだ兄弟愛をデヴィ夫人が激写していた

菅義偉首相が自らが持つ人脈を用いて、実弟をJR東日本の関連企業に幹部として捻じ込んだのではという“文春砲”が、ネットで大きな話題となっている。また菅首相の歪んだ兄弟愛が垣間見える一場面を、なぜかデヴィ夫人のブログで確認することができる。これについても後述したい。

取沙汰されているのは、文春オンラインにて11月10日に公開された「菅義偉首相の実弟が自己破産後、JR企業の役員に就任していた」というタイトルの記事。それによると菅首相の実弟である菅秀介氏は1989年に菓子屋を起業し、創業直後から東京駅構内のキヨスクを借りて、自前の菓子販売を行っていたが、2002年に破産したという。

しかし、その後程なくしてJR東日本の子会社である千葉ステーションビルに営業部付きの部長として入社。後に取締役にも就任し、2017年まで務めたという。

若き頃の菅首相が秘書を務めた小此木彦三郎氏は、国鉄民営化にも関わった人物としても知られ、菅首相もそれを端緒に当時の国鉄や後のJRの関係者との関わり合いを深めたとされる。記事では、秀介氏が菓子屋を起業し東京駅に出店した際に、当時横浜市会議員だった菅首相が自身の後援者を紹介したとあり、またJR東日本の子会社に部長待遇で入社したことに関しても、同社の元取締役の「(菅首相と)JR東日本の関係で入ってきたんだと思う」というコメントを紹介するなど、菅首相・秀介氏サイドとJRとの蜜月ぶりが書かれている。

場を変えても続く菅家の兄弟愛

首相就任以前は、パンケーキ絡みのネタぐらいしか話題のない地味な印象だった菅首相。ただ総裁選の頃から「苦学の末に立身した叩き上げの人物」といった話が流布し始め、さらに首相就任後はファーストレディの真理子夫人の話題など、その人物像や周辺人物のことについても徐々に詳らかになってきた。

実弟である秀介氏に関しても例外ではなく、これまで写真週刊誌ばかりだが何度か取り上げられている。10月5日付の「SmartFLASH」の記事では秀介氏の3人の息子、つまり菅首相の甥っ子が15年ほど前に子役俳優として活動していたとあり、そのうち長男は北野武監督映画の「Dolls」やフジテレビ系ドラマ「ほんとにあった怖い話」にも出演していたという。

また10月14日付の「FRIDAY DIGITAL」には、近所で飼い犬の秋田犬の散歩中だった秀介氏を直撃した記事が。JR東日本の子会社を辞めた後は、自動車販売会社など複数の会社の役員に就任したとのことで、記者の「現在も菅首相と連絡を取ることはあるんでしょうか」という問い掛けに対しては、「いや、あんましですね」と、最近はあまり関わっていないような返答をしている。

そこで菅秀介氏の現状を調べてみると、「御菓子城加賀藩」「小牧」「深川製磁」「ジーライオン」といった企業の取締役を務めていることがわかる。ちなみに「御菓子城加賀藩」は石川県加賀市にある和菓子の製造販売を行う会社、「小牧」は福井県は敦賀銘産のかまぼこ・ちくわを作っている会社、そして「深川製磁」は有田焼で有名な佐賀県有田町にある陶磁器メーカーと業種は様々だが、いずれもジーライオンの関連会社である。

デヴィ夫人が激写!ジーライオン関係者の結婚披露宴に菅首相が出席

このジーライオンとは、西日本を中心に国産新車・中古車販売事業・輸入車正規ディーラー事業を展開するグループで、経営が行き詰まった自動車ディーラーなどを次々買収することで規模を拡大させていった、比較的新しい企業だ。JR東日本の子会社を辞めた後、どのような所縁があったのかは不明だが、このジーライオングループに入った秀介氏。これで、ようやく“兄離れ”となったのかと思いきや、実際はそうではないようだ。

注目は、先日も「不妊の一番の理由は堕胎」とのトンデモ発言で大炎上を起こしてしまった、デヴィ夫人ことデヴィ・スカルノ氏のブログ。その2018年11月08日付の「帝国ホテル大阪での結婚披露宴」とのタイトルでエントリーされた記事には、ジーライオングループ代表・田畑利彦氏の子息の結婚披露宴にデヴィ夫人自身が出席したことが書かれており、そこに「来賓者の豪華なこと!!」ということで、財界の著名人や吉本芸人といった芸能人たちとともに、当時官房長官だった菅首相も出席していたとあり、おまけに樽酒を前にして微笑む写真も掲載されている。

菅首相と秀介氏の“兄弟愛”は、舞台を変えてもまだ続いているようだ。

菅首相の実弟に「叩き上げてない」の声

今回の文春砲に関して、ネット上での反応として特に目立つのが「叩き上げてない」という声だ。

「秋田の農家の長男に生まれ…」という決めセリフなどで、なにかと叩き上げのイメージを演出していた菅首相だが、少なくともその弟に関しては、自らの実力による叩き上げとは真逆の人生を歩んできている点。さらに秀介氏が慶應大学商学部を卒業していることにも反応する向きは多く、当時2人の子どもをともに東京の私学の大学にやった菅家は決して貧しい家ではない、菅首相の苦労人イメージも陰り気味といった声も聞かれた。

また、菅首相が発言した「自助・共助・公助」を揶揄して批判する人も多数。弟が困窮している際の多少の資金融通ぐらいなら、まだ兄弟愛の範疇で済む話かもしれないが、公選された議員という立場で得たパワーを一度ならず二度も弟のために使ったとなれば、それは批判を受けてもこれは仕方のないところであろう。

しかしその一方で、私人の個人情報を世に垂れ流しすぎではといった声も。首相の実弟で複数企業の取締役を務める人物は私人なのか公人なのかは議論を呼ぶところだが、当の秀介氏にとってはこの一連の報道はとんだトバッチリだったに違いない。

菅首相の実弟に狙いをつけた今回の“文春砲”。菅首相の政治生命に関わるといった大きな痛手を負わせるものではないが、総裁選から首相就任にかけて築かれてきた苦労人や叩き上げといったイメージを打ち消すことには功を奏した模様である。

Next: 「菅のいう叩き上げ、自助は我々の定義とは違うみたい」

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