紹介者にもしっかり配慮を
また、ただ単に会食するお店を教えてもらうだけでなく、その人の常連のお店を紹介してもらう場合など、紹介者としてお店の人に口を添えてもらうこともあると思います。
誰かにレストランなど紹介してもらった時にすることは「紹介者への報告」。お店に行く前と行った後には、必ず報告をすることです。
そして、お茶をご馳走するとか、お茶菓子を渡すとか、ちょっとした「お礼」をするといいでしょう。そうすることで、またいつでも良い情報があなたの元に集まってくるようになります。
紹介者に報告することが大切
私のお店に、Aさんという中小企業の社長さんで60代の常連のお客様がいらっしゃるのですが、ある日、Bさんという流通関係の社長さんで40歳前半の方とご一緒にみえて下さったことがありました。
そのBさんはあまり銀座で飲まれたことがなく、行きつけにしたいお店を探していらっしゃるとのこと。私のお店はどうかと、Aさんが連れていらして下さいました。
「こんな雰囲気のお店ですが、よかったら是非またいらして下さい」とご挨拶させて頂いた数日後、おひとりでフラリと足を運んで下さいました。「有り難うございます」とお伝えし、みえて頂いた嬉しさとお礼をお伝えしました。
その時にBさんから、「あまり飲むこともないので知らないことだらけ…夜の銀座の作法を教えて欲しい」と言われ、「そんなことは夜の銀座にみえて下さっていれば自然と身につきますよ」とお伝えしたのですが、「ぜひ聞かせて欲しい」と仰ったので、僭越ながらお聞きしたことがありました。
それは、紹介者であるAさんに「お店にみえる前に事前に連絡をして下さっているか」ということ。誰かからその人の常連のお店を紹介された時には、先ずはその方に行く日付を伝え、その日に使ってもいいかを聞くことが大切だとお伝えしました。
同じ日に同じ店を使うことがあり、もしかしたら顔を合わせない方がいいこともあるかもしれませんし、何より、知らない間に自分が紹介したお店を使われているよりも、報告の連絡をくれる人を、可愛げがあり信頼できる人だと思われるはず。
その日、私のお店にみえることをAさんに報告していなかったBさん。「どうしたらいいか」と聞かれ、「いまお電話でお伝えいただいてもいいですか?」と、その場で報告の電話を入れて頂きました。
Bさんがお話しした後に電話をかわって頂き、私からもBさんがみえて下さったお礼とご紹介して下さったお礼をお伝えしました。「Bが来た時には私のボトルを出してやってくれ」と電話の向こうで何だか嬉しそうなAさん。夜の世界で、こうやってお客様同士の信頼関係やより良いつながりが築かれていくことを感じると、私まで幸せな気持ちに…。
報告すること、お礼を伝えることはどんな場面でも大切なことですね。