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自動車保険を変えた米Rootの成長はどこまで続く?運転データで保険料決定、再保険の仕組みと重要度、顧客獲得コスト約42,700円の評価は=シバタナオキ

昨年上場した米国企業Rootは、スマホで検知した運転技能に応じて自動車保険料を決める仕組みで急成長を遂げ、新規事業の住宅保険も好調です。このまま高い成長率を維持できるのか?決算書から今後の動きを読み解きます。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)

※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2021年1月18日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:シバタ ナオキ
AppGrooves / SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。

今回の決算の印象は?

私のYouTubeチャンネルでは、決算読み解き実況中継をしています。おかげさまでYouTubeのほうも多くの方にご覧いただいているのですが、特に忙しいビジネスパーソンの方たちから「YouTube動画の内容を知りたいが、動画を見る時間がない」というお声を多数いただいています。

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この記事では、上の動画の内容をスクリーンショット付きで文字起こししてあります。動画を見る時間はないけれど、内容を短時間でおさらいしたいという方に最適です。

――(伊佐山真里)みなさん、こんにちは。今回は、2020年に上場した保険サービスを提供するRootの決算書をシバタさんと一緒に読んでいきたいと思います。シバタさん、よろしくお願いします。

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――Rootは自動車保険から始まり、今はそれに加えて住宅保険も提供しています。Rootの強みというと、契約者の年齢や地域などの情報ではなく、実際の運転パフォーマンスに基づいて保険料を決めるため、リスクの少ない人に低い保険料で保険を提供できるという点にあります。

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――早速今回の結果を見てみましょう。保有契約数がこのPolicies in Forceという部分です。自動車と住宅ともに順調で、新しく始めたRenters(住宅保険)も大幅に伸びています。

――Premiums in Force(保有契約高)においても、自動車保険は大きく伸びていて、Adjusted Gross Profitが$9.7M(約9.7億円)の黒字となっていたのが印象的でした。今回のシバタさんの印象を教えてください。

(シバタナオキ)基本的に保険ビジネスなので、一旦契約すると短期では解約されないという前提で、おそらく動くでしょう。

一番上にあるPolicies in Force(保有契約数)を見ると、ほとんど車になっています。住宅の保険も伸びてはいますが、規模的にはまだ車には追いついていません。

一番大事な指標を選ぶとすれば、このPremiums in Force(保有契約高)がすごい勢いで伸びている上に、今回は黒字だったということで、決算としてはかなり絶好調だと思います。

Next: 決算は絶好調。再保険(保険会社のための保険)の仕組みと重要性は?

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